しかしながら、豊臣家にとっての大きな課題は、むしろ徳川家を滅ぼした後にあるのです。幼(おさな)い秀頼率いる豊臣家が、果たして家康のような「平和の実現のために計算され尽くした政治」を実現できるのでしょうか?
現実の世界において、家康は平和のためにあらゆる手を打っているのです。例えば、大名の統治において、家康は政治に参加して権力を与えられた者には財力を与えず、逆に政治に参加できずに権力を与えられなかった者に対しては、その代わりとして財力として広大な領地を与えました。
これは、室町幕府(むろまちばくふ)の守護大名(しゅごだいみょう)が財力と権力とを同時に持っていたがゆえに、幕府の言うことを聞かなくなったことによる失敗の教訓を生かした「大名の権力と財力との分散」でした。この手法によって家康は大名の統治に成功しているのです。
この手法が可能になったのも、家康というカリスマ性を持つ武将がいたからこそだったのですが、同じようなことを豊臣家が実行しようとしても、秀頼の言うことに対して、果たしてどれだけの武将が耳を傾(かたむ)けるでしょうか?




いつも有難うございます。
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ぴーち こんにちは!
歴史上で成功した事をそっくりそのまま真似しようとしても、必ずしも成功出来ないのは、やはりその人物の性格にも大きく左右されてしまうものなんですね。
やはり最終的には瞬間、瞬間を生きるのではなく、自分の感情を自分でしっかりコントロール出来る強い精神の持ち主である事が一番の勝者になる様に思うのですが、いかがでしょうか。
応援凸
無理でしょうな。
晴雨堂ミカエル 秀頼は象徴関白になり事務は三成、毛利や上杉は豊臣家からみれば外様、しかし関ヶ原の段階で既に三位以上の位階と広い所領、加えて政権の中枢たる大老職。
太閤殿下からいただいた高い官位と広い所領と政権の権力、しかも家康に勝利では手放さないし、いくらKYの三成もその手は使えない。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 歴史上で成功した事をそっくりそのまま真似しようとしても、必ずしも成功出来ないのは、やはりその人物の性格にも大きく左右されてしまうものなんですね。
> やはり最終的には瞬間、瞬間を生きるのではなく、自分の感情を自分でしっかりコントロール出来る強い精神の持ち主である事が一番の勝者になる様に思うのですが、いかがでしょうか。
仰るような一面は確かに存在しますね。
強靭な精神力と実行力がなければ政治はできないのかもしれません。もっとも、中身が伴わなければどんなに図太くても国民から総スカンを食らってみじめな結末を迎えるわけですが…。
晴雨堂ミカエルさんへ
黒田裕樹 > 秀頼は象徴関白になり事務は三成、毛利や上杉は豊臣家からみれば外様、しかし関ヶ原の段階で既に三位以上の位階と広い所領、加えて政権の中枢たる大老職。
> 太閤殿下からいただいた高い官位と広い所領と政権の権力、しかも家康に勝利では手放さないし、いくらKYの三成もその手は使えない。
仰るとおりです。これでは室町幕府と全く同じ構図ですからね。政治力の駆使にも限界があるでしょうし、それを黙って見ている勢力がいないはずがありません。そうなると…。
無理でしょう
ろっぽん 司馬遼太郎が「この国のかたち」でのべてますが
家康は誰が将軍になろうと幕府が継続する体制を構築したと書いています。
単にまぐれで勝ったとしても、東国でも秀吉から家康に鞍替えした武将も数多くいたわけで、そういった武将に土地を取り上げるなどのペナルティを出した場合、反乱をおこし再度、反乱がおき、短期政権でしょうね。
ろっぽんさんへ
黒田裕樹 仰るとおり、家康の政治姿勢は完璧に計算し尽くされています。
豊臣家に同じことができるとは思えない以上、せっかくの体制がもろくも崩れてしまう可能性は高いでしょう。
ということは…。
歴史上で成功した事をそっくりそのまま真似しようとしても、必ずしも成功出来ないのは、やはりその人物の性格にも大きく左右されてしまうものなんですね。
やはり最終的には瞬間、瞬間を生きるのではなく、自分の感情を自分でしっかりコントロール出来る強い精神の持ち主である事が一番の勝者になる様に思うのですが、いかがでしょうか。
応援凸
太閤殿下からいただいた高い官位と広い所領と政権の権力、しかも家康に勝利では手放さないし、いくらKYの三成もその手は使えない。
> やはり最終的には瞬間、瞬間を生きるのではなく、自分の感情を自分でしっかりコントロール出来る強い精神の持ち主である事が一番の勝者になる様に思うのですが、いかがでしょうか。
仰るような一面は確かに存在しますね。
強靭な精神力と実行力がなければ政治はできないのかもしれません。もっとも、中身が伴わなければどんなに図太くても国民から総スカンを食らってみじめな結末を迎えるわけですが…。
> 太閤殿下からいただいた高い官位と広い所領と政権の権力、しかも家康に勝利では手放さないし、いくらKYの三成もその手は使えない。
仰るとおりです。これでは室町幕府と全く同じ構図ですからね。政治力の駆使にも限界があるでしょうし、それを黙って見ている勢力がいないはずがありません。そうなると…。
家康は誰が将軍になろうと幕府が継続する体制を構築したと書いています。
単にまぐれで勝ったとしても、東国でも秀吉から家康に鞍替えした武将も数多くいたわけで、そういった武将に土地を取り上げるなどのペナルティを出した場合、反乱をおこし再度、反乱がおき、短期政権でしょうね。
豊臣家に同じことができるとは思えない以上、せっかくの体制がもろくも崩れてしまう可能性は高いでしょう。
ということは…。