「日出(ひい)ずる処(ところ)の天子(てんし)、書(しょ)を日没(ひぼっ)する処の天子に致(いた)す。恙無きや(つつがなきや=お元気ですか、という意味)」。
一見すると、「日出ずる」と「日没する」に問題があるような感じがしますね。「日の出の勢い」に対して「日が没するように滅び行く」とは何事か、という意味に取れなくもありません。
しかし、この場合の「日の出」と「日没」は、単なる方角として使われただけです。すなわち「日の出」が東、「日没」が西という意味であり、煬帝が激怒した理由は別にあります。
それは「天子」という言葉です。天子とは中国では皇帝、我が国では天皇を意味する君主の称号ですが、この言葉を隋に対して格下の(と思っていた)我が国が使ってくるとは、予想もしていなかったのです。
なぜなら、中国の考えでは「皇帝」というのは世界で一人しか存在してはいけないことになっているからなのです。



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さすらい こんばんは。
古今東西、「わしが一番じゃあ」という
権力者は多いですよね。
「天子」のこだわりより
「天使」の優しさが欲しいものです(笑)
応援♪
海豚 へぇ、「天子」の意味やっと知りました・・・(そこかよww
実は今・・・。
三国志読んでるんですけど・・・
なかなかわからない言葉ばっかりで・・・。
ヒロキ 中国を「中華」、その周辺の国はそれぞれ「東夷」「北狄」「西戎」「南蛮」と呼ぶんですよねー。
「東夷」は日本の事を表してるから中国と日本の立場を同じ「天子」とされたのが気に食わなかったそうで・・・。
本来なら「中国」対「日本」になりそうな感じですが、当時の情勢だと日本にかまってられないのが本音だったんですね!
聖徳太子はこのことも「読んで」いたんですかね??
さすらいさんへ
黒田裕樹 > 古今東西、「わしが一番じゃあ」という
> 権力者は多いですよね。
権力者のほとんどは自分の地位にしがみつこうとしますからね。
実力のない人間は尚更、ということで(笑)。
聖徳太子のように実力も兼ね備えた人物は別ですが。
> 「天子」のこだわりより
> 「天使」の優しさが欲しいものです(笑)
座布団1枚(失礼)!
今日もさえていらっしゃいますね(^^♪
海豚さんへ
黒田裕樹 > へぇ、「天子」の意味やっと知りました・・・(そこかよww
そうですか…。大事なことなのに学校では教えてないんですね。
だから最近の歴史教育は(ry
> 実は今・・・。
> 三国志読んでるんですけど・・・
> なかなかわからない言葉ばっかりで・・・。
おっ、三国志デビューですか(^o^)丿
難しい言葉を調べて理解できれば、さらに知識が増えますよ。
頑張りましょう!
もし分からないことがあれば、講座と無関係でもコメしてOKですよ(^^♪
ヒロキさんへ
黒田裕樹 > 中国を「中華」、その周辺の国はそれぞれ「東夷」「北狄」「西戎」「南蛮」と呼ぶんですよねー。
> 「東夷」は日本の事を表してるから中国と日本の立場を同じ「天子」とされたのが気に食わなかったそうで・・・。
そのとおりです。「世界の中心は自分ひとり。それを他人が名乗るのはもってのほか」という怒りの感情ですね。
> 本来なら「中国」対「日本」になりそうな感じですが、当時の情勢だと日本にかまってられないのが本音だったんですね!
> 聖徳太子はこのことも「読んで」いたんですかね??
相変わらず鋭いですね(^^ゞ
果たしてヒロキさんの推察どおりか……これから先もお楽しみに!
tycoont 黒田裕樹さん、こんにちは

なるほど


あと、3000アクセス、おめでとうございます

これからも応援してます

えめる おお、そうであったか。
全く、わがままなお人だにゃ……。
bunyan こんばんは☆
天子というのは水滸伝にも出てくるくらいだから、煬帝が激怒したのもうなずけます。
でも皇帝は世界に一人だけというのは少し違うような気がします。
ヨーロッパにも皇帝は存在してたのでは?
tycoontさんへ
黒田裕樹 > なるほど


そのとおりです。中国における「天子=皇帝」の定義については、次回以降の講座で詳しく説明しますね。
> あと、3000アクセス、おめでとうございます

> これからも応援してます

有難うございます!(^o^)丿
えめるさんへ
黒田裕樹 > おお、そうであったか。
> 全く、わがままなお人だにゃ……。
そうですね。現代の私たちから見れば、何を面子にこだわっているのかという感じがします。
もっとも、今の政治家にも似たような人たちがいるようですが…?
bunyanさんへ
黒田裕樹 bunyanさん、こんばんは!
> でも皇帝は世界に一人だけというのは少し違うような気がします。
> ヨーロッパにも皇帝は存在してたのでは?
書き方に問題があったようです。
「中国の解釈では皇帝はただ一人」という意味のつもりでしたので、文章を少し訂正しました。
なお、ヨーロッパの皇帝であろうと、中国は「王」扱いなんです。例えば、ローマ帝国のアントニヌス皇帝も、後漢書では「大秦(だいしん)国王の安敦(アントン)」と書かれています。
日本では・・・
オバrev 日出る、日没するは単なる方向ですか。
天子が気にくわなかったんですね。
ひょっとして小野妹子も気づいてなかったりして(^^;)
いや、聞かれたときに「日本では天皇のことを天子という」と答えるつもりだったのかな。だから平然としていられた?
オバrevさんへ
黒田裕樹 > ひょっとして小野妹子も気づいてなかったりして(^^;)
> いや、聞かれたときに「日本では天皇のことを天子という」と答えるつもりだったのかな。だから平然としていられた?
小野妹子が気付いていなかったら、それはそれで大物ですね(^^ゞ
妹子が平然としていたのは、おそらくは聖徳太子の意図をすべて理解していたからだと思います。もし聞かれれば、オバrevさんの想像どおりの答えを言ったかもしれないですね。
こんばんは!
瀞子(seiko) こんばんは、黒田裕樹さん!
先日はリンクの件で大変失礼を致しました。
お名前を間違えるなんて…本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。すぐに訂正致しました。
このような失礼をはたらいて、図々しいかもしれませんが、今後も勉強しにこさせて下さい><よろしくお願いいたします。
聖徳太子の外交…
私は、日本史の勉強が戦国~明治ぐらいにかけてにどうも偏る傾向があるので、とても勉強になります。
国が違えば、文化も、そして言葉も違う…今も昔も言葉の壁は薄いようで厚いですね><
瀞子(seiko)さんへ
黒田裕樹 > このような失礼をはたらいて、図々しいかもしれませんが、今後も勉強しにこさせて下さい><よろしくお願いいたします。
いえいえ、お気になさらずに。こちらこそ宜しくお願いしますね。
> 国が違えば、文化も、そして言葉も違う…今も昔も言葉の壁は薄いようで厚いですね><
単なる「国の違い」では説明できないほどの大きな隔たりがあるんですよね。相互理解は大切ですが、分かり合えない部分は別の手段で解決するしかないのかもしれません。聖徳太子の行動が大きなヒントになっています。
ぴーち こんばんは!
なるほど~
中国では皇帝(エンペラー)は一人と考えて
居たわけですか~。
それを知っていた聖徳太子は、わざとそう伝えたわけですね。
聖徳太子と煬帝の駆け引きはまだまだ続きそうですね!
楽しみにしてます♪
応援は、昨日の分は先ほど、しました!
そして今日になったので、きょうのぽちんを^^
それでは、また、お邪魔しますね!
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > なるほど~
> 中国では皇帝(エンペラー)は一人と考えて
> 居たわけですか~。
> それを知っていた聖徳太子は、わざとそう伝えたわけですね。
> 聖徳太子と煬帝の駆け引きはまだまだ続きそうですね!
仰るとおりです。聖徳太子はすべてを知ったうえで、あえて煬帝を怒らせる行動に出ました。そこには、聖徳太子と煬帝との壮大な駆け引きがあったんです。これからまだまだ詳しく説明していきますよ!
> 応援は、昨日の分は先ほど、しました!
> そして今日になったので、きょうのぽちんを^^
毎日キッチリと有難うございます!m(_ _)m
古今東西、「わしが一番じゃあ」という
権力者は多いですよね。
「天子」のこだわりより
「天使」の優しさが欲しいものです(笑)
応援♪
実は今・・・。
三国志読んでるんですけど・・・
なかなかわからない言葉ばっかりで・・・。
「東夷」は日本の事を表してるから中国と日本の立場を同じ「天子」とされたのが気に食わなかったそうで・・・。
本来なら「中国」対「日本」になりそうな感じですが、当時の情勢だと日本にかまってられないのが本音だったんですね!
聖徳太子はこのことも「読んで」いたんですかね??
> 権力者は多いですよね。
権力者のほとんどは自分の地位にしがみつこうとしますからね。
実力のない人間は尚更、ということで(笑)。
聖徳太子のように実力も兼ね備えた人物は別ですが。
> 「天子」のこだわりより
> 「天使」の優しさが欲しいものです(笑)
座布団1枚(失礼)!
今日もさえていらっしゃいますね(^^♪
そうですか…。大事なことなのに学校では教えてないんですね。
だから最近の歴史教育は(ry
> 実は今・・・。
> 三国志読んでるんですけど・・・
> なかなかわからない言葉ばっかりで・・・。
おっ、三国志デビューですか(^o^)丿
難しい言葉を調べて理解できれば、さらに知識が増えますよ。
頑張りましょう!
もし分からないことがあれば、講座と無関係でもコメしてOKですよ(^^♪
> 「東夷」は日本の事を表してるから中国と日本の立場を同じ「天子」とされたのが気に食わなかったそうで・・・。
そのとおりです。「世界の中心は自分ひとり。それを他人が名乗るのはもってのほか」という怒りの感情ですね。
> 本来なら「中国」対「日本」になりそうな感じですが、当時の情勢だと日本にかまってられないのが本音だったんですね!
> 聖徳太子はこのことも「読んで」いたんですかね??
相変わらず鋭いですね(^^ゞ
果たしてヒロキさんの推察どおりか……これから先もお楽しみに!

なるほど


あと、3000アクセス、おめでとうございます

これからも応援してます

全く、わがままなお人だにゃ……。
天子というのは水滸伝にも出てくるくらいだから、煬帝が激怒したのもうなずけます。
でも皇帝は世界に一人だけというのは少し違うような気がします。
ヨーロッパにも皇帝は存在してたのでは?


そのとおりです。中国における「天子=皇帝」の定義については、次回以降の講座で詳しく説明しますね。
> あと、3000アクセス、おめでとうございます

> これからも応援してます

有難うございます!(^o^)丿
> 全く、わがままなお人だにゃ……。
そうですね。現代の私たちから見れば、何を面子にこだわっているのかという感じがします。
もっとも、今の政治家にも似たような人たちがいるようですが…?
> でも皇帝は世界に一人だけというのは少し違うような気がします。
> ヨーロッパにも皇帝は存在してたのでは?
書き方に問題があったようです。
「中国の解釈では皇帝はただ一人」という意味のつもりでしたので、文章を少し訂正しました。
なお、ヨーロッパの皇帝であろうと、中国は「王」扱いなんです。例えば、ローマ帝国のアントニヌス皇帝も、後漢書では「大秦(だいしん)国王の安敦(アントン)」と書かれています。
天子が気にくわなかったんですね。
ひょっとして小野妹子も気づいてなかったりして(^^;)
いや、聞かれたときに「日本では天皇のことを天子という」と答えるつもりだったのかな。だから平然としていられた?
> いや、聞かれたときに「日本では天皇のことを天子という」と答えるつもりだったのかな。だから平然としていられた?
小野妹子が気付いていなかったら、それはそれで大物ですね(^^ゞ
妹子が平然としていたのは、おそらくは聖徳太子の意図をすべて理解していたからだと思います。もし聞かれれば、オバrevさんの想像どおりの答えを言ったかもしれないですね。
先日はリンクの件で大変失礼を致しました。
お名前を間違えるなんて…本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。すぐに訂正致しました。
このような失礼をはたらいて、図々しいかもしれませんが、今後も勉強しにこさせて下さい><よろしくお願いいたします。
聖徳太子の外交…
私は、日本史の勉強が戦国~明治ぐらいにかけてにどうも偏る傾向があるので、とても勉強になります。
国が違えば、文化も、そして言葉も違う…今も昔も言葉の壁は薄いようで厚いですね><
いえいえ、お気になさらずに。こちらこそ宜しくお願いしますね。
> 国が違えば、文化も、そして言葉も違う…今も昔も言葉の壁は薄いようで厚いですね><
単なる「国の違い」では説明できないほどの大きな隔たりがあるんですよね。相互理解は大切ですが、分かり合えない部分は別の手段で解決するしかないのかもしれません。聖徳太子の行動が大きなヒントになっています。
なるほど~
中国では皇帝(エンペラー)は一人と考えて
居たわけですか~。
それを知っていた聖徳太子は、わざとそう伝えたわけですね。
聖徳太子と煬帝の駆け引きはまだまだ続きそうですね!
楽しみにしてます♪
応援は、昨日の分は先ほど、しました!
そして今日になったので、きょうのぽちんを^^
それでは、また、お邪魔しますね!
> 中国では皇帝(エンペラー)は一人と考えて
> 居たわけですか~。
> それを知っていた聖徳太子は、わざとそう伝えたわけですね。
> 聖徳太子と煬帝の駆け引きはまだまだ続きそうですね!
仰るとおりです。聖徳太子はすべてを知ったうえで、あえて煬帝を怒らせる行動に出ました。そこには、聖徳太子と煬帝との壮大な駆け引きがあったんです。これからまだまだ詳しく説明していきますよ!
> 応援は、昨日の分は先ほど、しました!
> そして今日になったので、きょうのぽちんを^^
毎日キッチリと有難うございます!m(_ _)m