吉宗がまず取り組んだのは徹底した倹約令(けんやくれい)でした。収入がそれほど期待できない以上、支出を抑(おさ)えない限りは赤字が増える一方だからです。吉宗は、普段の着物は粗末(そまつ)な木綿(もめん)を使用し、食事も朝夕の二回のみで、献立(こんだて)も「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」の質素なものにするなど、自らが先頭に立って倹約に励みました。
倹約令によって支出を抑え始めた吉宗が次に取り組んだのは、幕府財政の収入増でした。1722年、吉宗は諸大名に対して参勤交代(さんきんこうたい)における江戸在府(ざいふ)の期間を従来の一年から半年に短縮する代わりに、一定の米の量を幕府に献上させました。これを上げ米の制(あげまいのせい)と呼び、物価が高い江戸での生活を短くすることで浮いた諸大名の経費を、幕府に対して米で支払わせるという制度でした。
なお、上げ米の制は一定の成果を挙げたことで1730年に廃止され、参勤交代の制度も元に戻っています。
(※下線を引いた事例については、リンク先もご参照下さい)




いつも有難うございます。
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ぴーち こんにちは!
世の中が厳しくなると、やはり各個人が倹約していかなければ、苦しい生活を切り抜けてはいけないでしょうね。
この時代でも既に江戸は全国一、物価の高い所だったんですね(^^ゞ在府の滞在期間を短縮した代わりにお米を献上するとはいいアイディアですね^^
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 世の中が厳しくなると、やはり各個人が倹約していかなければ、苦しい生活を切り抜けてはいけないでしょうね。
倹約の精神は重要だと思いますが、庶民にまで押しつけるとどうなるのか…。そのあたりをこれから検討してみたいと思います。
> この時代でも既に江戸は全国一、物価の高い所だったんですね(^^ゞ在府の滞在期間を短縮した代わりにお米を献上するとはいいアイディアですね^^
そうなんですね。ただ、諸大名から米を徴収するのはやはり幕府の体面にかかわるということで、一定の役割を果たしたのちに廃止されています。
- 吉宗が将軍に就任した時の、巨額の負債を抱えて破綻寸前の幕府の財政って、現在とダブって見えるんですけど(^^ゞ
やっぱ、支出減らすのは当然だろうと思いますけど、日本の黒字に貢献している世界最強とも言える企業の競争力を高めることも必要だと思いますが・・・その辺を吉宗はどうしたんでしょうか?
名無し(?)さんへ
黒田裕樹 (ホストからして間違いなく「赤ヘルの人」だとは思いますが…)
> 吉宗が将軍に就任した時の、巨額の負債を抱えて破綻寸前の幕府の財政って、現在とダブって見えるんですけど(^^ゞ
言われてみればそうですね。だとすれば今の方が…(@_@;)
> やっぱ、支出減らすのは当然だろうと思いますけど、日本の黒字に貢献している世界最強とも言える企業の競争力を高めることも必要だと思いますが・・・その辺を吉宗はどうしたんでしょうか?
経済の問題に関しては後半でじっくり検討したいと思います。まずは「善政」の面から紹介しますので、そちらをお楽しみ下さいm(_ _)m
世の中が厳しくなると、やはり各個人が倹約していかなければ、苦しい生活を切り抜けてはいけないでしょうね。
この時代でも既に江戸は全国一、物価の高い所だったんですね(^^ゞ在府の滞在期間を短縮した代わりにお米を献上するとはいいアイディアですね^^
応援凸
倹約の精神は重要だと思いますが、庶民にまで押しつけるとどうなるのか…。そのあたりをこれから検討してみたいと思います。
> この時代でも既に江戸は全国一、物価の高い所だったんですね(^^ゞ在府の滞在期間を短縮した代わりにお米を献上するとはいいアイディアですね^^
そうなんですね。ただ、諸大名から米を徴収するのはやはり幕府の体面にかかわるということで、一定の役割を果たしたのちに廃止されています。
やっぱ、支出減らすのは当然だろうと思いますけど、日本の黒字に貢献している世界最強とも言える企業の競争力を高めることも必要だと思いますが・・・その辺を吉宗はどうしたんでしょうか?
> 吉宗が将軍に就任した時の、巨額の負債を抱えて破綻寸前の幕府の財政って、現在とダブって見えるんですけど(^^ゞ
言われてみればそうですね。だとすれば今の方が…(@_@;)
> やっぱ、支出減らすのは当然だろうと思いますけど、日本の黒字に貢献している世界最強とも言える企業の競争力を高めることも必要だと思いますが・・・その辺を吉宗はどうしたんでしょうか?
経済の問題に関しては後半でじっくり検討したいと思います。まずは「善政」の面から紹介しますので、そちらをお楽しみ下さいm(_ _)m