それだけに、陛下のご巡幸の計画を聞いたGHQも、当初(とうしょ)は「天皇の意図(いと)がわからない」と怪(あや)しみましたが、やがて一つの確信を得るに至って、敢(あ)えて許可したのでした。
「ヒロヒトのおかげで父親や夫が殺されたんだから、旅先で石のひとつでも投げられればいいのさ」
「ヒロヒトが40歳を過ぎた猫背(ねこぜ)の小男(こおとこ)であるということを日本人に知らしめてやる必要がある。神さまじゃなくて人間だ、ということをね」
「それこそが生きた民主主義の教育というものだよ」
GHQの役人たちには、昭和天皇がご巡幸によって多くの国民から無視され、蔑(さげす)まれ、疎(うと)まれ、あるいは暴力をもって迎えられるといった惨(みじ)めな姿しか想像できませんでした。しかし、彼らの期待は別の意味で大きく裏切(うらぎ)られることになるのです。




いつも有難うございます。
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晴雨堂ミカエル イッセーオガタ氏の「太陽」でもアメリカ人(というより世界標準)の感覚がよく出ていますね。
昭和天皇が背広を着た姿がチャップリンに似ている事から、進駐軍兵士たちはチャーリーと渾名し、昭和天皇もそれに応えて米兵の前で仕草を真似たり。
マッカーサーは「子供みたいな男だ」と感想をもらす場面があります。
世界の常識で解釈された昭和天皇とマッカーサーの会見、とみるべきでしょう。
晴雨堂ミカエルさんへ
黒田裕樹 仰るとおり、相手国の歴史などを知らないが故のGHQの解釈でしょう。占領政策において自国の価値観を強引に押し付けたことも影響していると思います。
もっとも、戦後の我が国も歴史を知らないことで、官民ともに諸外国で常識では理解できない行動をとることがあるのは以前にお伺いしたとおりですが…。
ぴーち こんばんは!
歴史に疎い私如きが言える事ではありませんが、
それまで天皇陛下というお名前を聞いただけでも、
そこの居合わせた国民の緊張感は只ならない事であり、ましてや、天皇陛下は神だと崇められていた存在であった状況で、
戦争に惨敗したからと言って直ぐ様その結果を天皇のせいにするというのは、とても考えにくい事だと同じ日本人として感じます。
単純に日本が負けたのは、相手国のせいだと思いたい程です(^_^;)
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 歴史に疎い私如きが言える事ではありませんが、
> それまで天皇陛下というお名前を聞いただけでも、
> そこの居合わせた国民の緊張感は只ならない事であり、ましてや、天皇陛下は神だと崇められていた存在であった状況で、
> 戦争に惨敗したからと言って直ぐ様その結果を天皇のせいにするというのは、とても考えにくい事だと同じ日本人として感じます。
> 単純に日本が負けたのは、相手国のせいだと思いたい程です(^_^;)
仰るとおり、日本人の感性は他国とは全く異なるところがありますからね。
その背景には連綿と続く我が国の歴史があり、歴史の浅い他の国にはなかなか理解できないでしょう。
当然GHQにも分かるはずがなく、本文のような対応になったと思われます。
昭和天皇が背広を着た姿がチャップリンに似ている事から、進駐軍兵士たちはチャーリーと渾名し、昭和天皇もそれに応えて米兵の前で仕草を真似たり。
マッカーサーは「子供みたいな男だ」と感想をもらす場面があります。
世界の常識で解釈された昭和天皇とマッカーサーの会見、とみるべきでしょう。
もっとも、戦後の我が国も歴史を知らないことで、官民ともに諸外国で常識では理解できない行動をとることがあるのは以前にお伺いしたとおりですが…。
歴史に疎い私如きが言える事ではありませんが、
それまで天皇陛下というお名前を聞いただけでも、
そこの居合わせた国民の緊張感は只ならない事であり、ましてや、天皇陛下は神だと崇められていた存在であった状況で、
戦争に惨敗したからと言って直ぐ様その結果を天皇のせいにするというのは、とても考えにくい事だと同じ日本人として感じます。
単純に日本が負けたのは、相手国のせいだと思いたい程です(^_^;)
応援凸
> それまで天皇陛下というお名前を聞いただけでも、
> そこの居合わせた国民の緊張感は只ならない事であり、ましてや、天皇陛下は神だと崇められていた存在であった状況で、
> 戦争に惨敗したからと言って直ぐ様その結果を天皇のせいにするというのは、とても考えにくい事だと同じ日本人として感じます。
> 単純に日本が負けたのは、相手国のせいだと思いたい程です(^_^;)
仰るとおり、日本人の感性は他国とは全く異なるところがありますからね。
その背景には連綿と続く我が国の歴史があり、歴史の浅い他の国にはなかなか理解できないでしょう。
当然GHQにも分かるはずがなく、本文のような対応になったと思われます。