今回の講座である「『今に見ていろ』 ～日本国憲法誕生秘話」に関しても、皆様から様々なご意見をいただきました。日本国憲法制定までの知られざる歴史は、やはり多くの方がご存知なかったようでして、近現代史の事実をめぐる歴史教育の必要性を改めて実感した思いがします。

また、憲法改正について肯定的（こうていてき）なご意見が多かったことには、我が意を得たりと思うと同時に、歴史教育を実践（じっせん）する一人として、今後の我が国への希望につなげなければいけないと強く思いました。

ところで、日本国憲法第9条における平和主義ですが、元々は我が国に二度と再軍備させないようにするため、交戦権や軍事力の一切を持たせないようにするという、GHQすなわちアメリカの意思によるものでした。

しかし、憲法制定後間もなくアメリカはソ連と冷戦状態になり、昭和25（1950）年には北朝鮮と韓国との間で朝鮮戦争が勃発（ぼっぱつ）しました。中華人民共和国（ちゅうかじんみんきょうわこく）の誕生とともに、東アジアの共産主義化を警戒（けいかい）したアメリカは、それまでの我が国への占領政策を転換して、昭和25年に警察予備隊の編成を我が国に命じたのでした。これが現在の自衛隊のルーツです。

　　　　　　

いつも有難うございます。