そして、同じ9日にはソ連が、それまでの日ソ中立条約を一方的に破って我が国に参戦してきました。このままでは北海道をはじめとする我が国北部の領土がソ連に奪われてしまいます。まさに絶体絶命(ぜったいぜつめい)でした。
こうした非常事態を受けて、8月9日の夜に鈴木首相はポツダム宣言を受け入れるかどうかを決めるために、昭和天皇の御前で会議を開くことを決めました。いわゆる御前会議(ごぜんかいぎ)のことです。会議は鈴木首相の他に阿南惟幾(あなみこれちか)陸軍大臣、東郷茂徳(とうごうしげのり)外務大臣など合計7人で行われ、東郷外相は宣言受諾を、阿南陸相はいわゆる本土決戦(ほんどけっせん)も辞さないと徹底抗戦(てっていこうせん)をそれぞれ主張し、いつまで経っても平行線が続きました。
やがて日付も10日に変わり、開始から2時間経ったある時、鈴木首相は立ち上がって昭和天皇に向かい、こう言いました。
「出席者一同がそれぞれ考えを述べましたが、どうしても意見がまとまりません。まことに畏(おそ)れ多いことながら、ここは陛下の思し召し(おぼしめし)をおうかがいして、私どもの考えをまとめたいと思います」。




いつも有難うございます。
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ぴーち こんばんは!
ソ連が参戦してきたお話がありましたが、
北方領土もそうですが、北海道本土自体も
危うく二等分されてしまう危機があったと
聞いた事がありました。
北方領土問題も、ソ連の堂々たる主張を
裏付ける根拠は何かあるのでしょうか。
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 北方領土については、江戸末期に我が国が当時の帝政ロシアと初めて条約を結んだ際に、千島列島のうち国後・択捉・歯舞・色丹の四島は日本領、得撫島以東はロシア領と、両国合意のもとで決められています。
そんな歴史があるというのに、ロシア(当時はソ連)が大東亜戦争末期のゴタゴタを奇貨として強引に実効支配をしているのが現実です。
取り戻すのは至難の業ですが、あきらめたら終わりですからね。今年ももうすぐ北方領土の日(2月7日)がやってきます。
サクラ 停戦への会議は、原爆投下・ソ連参戦を受けて、初めて行われたことなのですか?
投下以前から日本の上層部は停戦に向けて動いていたから、原爆投下は戦争を早く終わらせたことにならない――という主張を、事あるごとに聞くのですが。
けれど陛下が東京を離れたがらなかった時に、松代の工事が進んでいたんですね。
――ねじれてる、って言うんでしょうか。
上層部が水面下で行っていた議論を(ことにポツダム宣言受諾の主張を)、他の者がやったら売国奴扱いですから。
サクラさんへ
黒田裕樹 > 停戦への会議は、原爆投下・ソ連参戦を受けて、初めて行われたことなのですか?
> 投下以前から日本の上層部は停戦に向けて動いていたから、原爆投下は戦争を早く終わらせたことにならない――という主張を、事あるごとに聞くのですが。
御前会議が開かれたのは原爆投下とソ連の侵攻が直接の引き金ですね。確かにそれ以前から水面下で工作していた可能性はありますが、私は逆に「先に計画していたからといって、原爆投下の影響がないはずがない」と考えております。
> けれど陛下が東京を離れたがらなかった時に、松代の工事が進んでいたんですね。
> ――ねじれてる、って言うんでしょうか。
> 上層部が水面下で行っていた議論を(ことにポツダム宣言受諾の主張を)、他の者がやったら売国奴扱いですから。
確かにそうですね。こういった重要な議論は、当時は昭和天皇の御前でないと進められなかったでしょう。
黒田裕樹さん
風早 りら アメリカによる非戦闘員を対象とする空前の大虐殺も許しがたいことですが
ソ連がそれまでの日ソ中立条約を一方的に破って我が国に参戦してきたことも同じように許しがたいことです
それを今だに 両国が認めない事実が信じられないことです
風早りらさんへ
黒田裕樹 > アメリカによる非戦闘員を対象とする空前の大虐殺も許しがたいことですが
> ソ連がそれまでの日ソ中立条約を一方的に破って我が国に参戦してきたことも同じように許しがたいことです
> それを今だに 両国が認めない事実が信じられないことです
戦勝国の道理と敗戦国の呪縛(じゅばく)が、真実を明らかにすることを拒否しているのでしょうね。
いずれにせよ、私たちはこの事実をもっと知る必要があります。
mochimochi 今だからそんなことがあったんだ、って私は思いがちですが、本当に歴史的な会議ですね。
阿波陸相はどうしてそんなに決戦にこだわったのでしょうか?
やはり、天皇陛下の地位の事を思われたからですか?
陸相は当時大きな権力を持っていたのでしょうか?
学校では教えてくれない講義をしていただいてありがとうございます。
mochimochiさんへ
黒田裕樹 > 今だからそんなことがあったんだ、って私は思いがちですが、本当に歴史的な会議ですね。
> 阿南陸相はどうしてそんなに決戦にこだわったのでしょうか?
> やはり、天皇陛下の地位の事を思われたからですか?
> 陸相は当時大きな権力を持っていたのでしょうか?
> 学校では教えてくれない講義をしていただいてありがとうございます。
こちらこそ有難うございます。
阿南陸相は陸軍のトップでした。ということは(内心はともかく)表向きには陸軍の強硬な主張を繰り返すしか手段がなかったのです。なお、阿南陸相の真意については後日明らかになります。
ちなみに、当時の陸相は軍部大臣現役武官制によって事実上首相よりも高い地位を誇っていました。この事実が、阿南陸相に複雑な生涯を送らせることになるのです。
なおまゆ 謝罪という言葉は政治の中にはないのですね。アメリカ、ソ連共に人道的にも、国際法的にも許されざることをしてきました。勿論、他の白人諸国も同様です。
何故、日本だけが謝罪し、莫大な補償金を支払わなくてはならないのでしょうか?
歴史が明らかにしてくれる『事実』に則り、日本政府は外交をすべきですよね。
まさか総理大臣だから『アイムソーリー』というギャグなら哀しい物があります。
なおまゆさんへ
黒田裕樹 > 謝罪という言葉は政治の中にはないのですね。アメリカ、ソ連共に人道的にも、国際法的にも許されざることをしてきました。勿論、他の白人諸国も同様です。
> 何故、日本だけが謝罪し、莫大な補償金を支払わなくてはならないのでしょうか?
> 歴史が明らかにしてくれる『事実』に則り、日本政府は外交をすべきですよね。
> まさか総理大臣だから『アイムソーリー』というギャグなら哀しい物があります。
日本人同士の感覚と諸外国との丁々発止(ちょうちょうはっし)のやり取りとは全く別物です。
相手に先駆けて謝罪するという行為は、外国に対して「なめられる」ことに他なりません。
これまでに何度も痛い目にあっているというのに、いつになったら我が国の首脳は目を覚ますのでしょうか。
どうも納得できないこと
青田です。 黒田先生
こんばんは
青田です。
それにしても
なぜ、日本は、「アメリカに原爆投下」の謝罪を求めるデモや「ロシアに北方領土返還」を求めるデモをしないのに
中国や韓国から、抗議デモがあると神経質になるんでしょうね。
青田さんへ
黒田裕樹 本文に関連した内容から随分と離れているようですが、とりあえず…。
アメリカに対してはGHQによる「洗脳」から解けていないことが大きいでしょう。日米安保条約による我が国の(それなりの)メリットがあることも大きいと思います。
ロシアはソ連時代に我が国の左翼勢力が神格化していましたから、デモなどもってのほかでしたね。ただ、昨年にロシア大統領が北方領土に上陸した際に対露感情が悪化しましたから、今後はどうなるか分かりませんが。
中国や韓国の場合は、竹島や尖閣諸島、あるいは日本海の呼称問題など現在起きている揉め事が解決していませんし、行き過ぎた韓流押し付けによる国民感情の悪化もありますから、我が国側からデモが起きるのはむしろ自然の流れかと思われます。
ひょっとしたら「中国や韓国のデモに日本が神経質になる」という質問かもしれませんが、同じように利害関係がありますから神経質というか厳しく目を光らせることになるのも当然の可能性があります。
歴史を長い目で見れば、感情の違いもおのずと見えてくるでしょうね。
8月6日に感じる憤り
青田です。 黒田先生
こんばんは
青田です。
今日は、8月6日で、原爆を広島に投下された日ですね。
20代の時、この原爆投下について、何冊も本を読んで、『怒り』を感じたことがあります。
その理由は
ソ連よりも、早く、アメリカが日本を占領するのが原爆投下の目的という意見もありますが
そのソ連に対日参戦を促したのは、ヤルタ会談時で、
アメリカです。
さらに
よく、アメリカの大統領は、『戦争を早く、終結させるための原爆投下。』と言いますが
その当時のアメリカの将軍や科学者は、『無人島や砂漠に落とすだけでも、十分、日本にその威力を知らせられる。』と主張していたそうです
何ともやりきれない話です。
青田さんへ その2
黒田裕樹 私もそう思います。
ソ連が参戦してきたお話がありましたが、
北方領土もそうですが、北海道本土自体も
危うく二等分されてしまう危機があったと
聞いた事がありました。
北方領土問題も、ソ連の堂々たる主張を
裏付ける根拠は何かあるのでしょうか。
応援凸
そんな歴史があるというのに、ロシア(当時はソ連)が大東亜戦争末期のゴタゴタを奇貨として強引に実効支配をしているのが現実です。
取り戻すのは至難の業ですが、あきらめたら終わりですからね。今年ももうすぐ北方領土の日(2月7日)がやってきます。
投下以前から日本の上層部は停戦に向けて動いていたから、原爆投下は戦争を早く終わらせたことにならない――という主張を、事あるごとに聞くのですが。
けれど陛下が東京を離れたがらなかった時に、松代の工事が進んでいたんですね。
――ねじれてる、って言うんでしょうか。
上層部が水面下で行っていた議論を(ことにポツダム宣言受諾の主張を)、他の者がやったら売国奴扱いですから。
> 投下以前から日本の上層部は停戦に向けて動いていたから、原爆投下は戦争を早く終わらせたことにならない――という主張を、事あるごとに聞くのですが。
御前会議が開かれたのは原爆投下とソ連の侵攻が直接の引き金ですね。確かにそれ以前から水面下で工作していた可能性はありますが、私は逆に「先に計画していたからといって、原爆投下の影響がないはずがない」と考えております。
> けれど陛下が東京を離れたがらなかった時に、松代の工事が進んでいたんですね。
> ――ねじれてる、って言うんでしょうか。
> 上層部が水面下で行っていた議論を(ことにポツダム宣言受諾の主張を)、他の者がやったら売国奴扱いですから。
確かにそうですね。こういった重要な議論は、当時は昭和天皇の御前でないと進められなかったでしょう。
ソ連がそれまでの日ソ中立条約を一方的に破って我が国に参戦してきたことも同じように許しがたいことです
それを今だに 両国が認めない事実が信じられないことです
> ソ連がそれまでの日ソ中立条約を一方的に破って我が国に参戦してきたことも同じように許しがたいことです
> それを今だに 両国が認めない事実が信じられないことです
戦勝国の道理と敗戦国の呪縛(じゅばく)が、真実を明らかにすることを拒否しているのでしょうね。
いずれにせよ、私たちはこの事実をもっと知る必要があります。
阿波陸相はどうしてそんなに決戦にこだわったのでしょうか?
やはり、天皇陛下の地位の事を思われたからですか?
陸相は当時大きな権力を持っていたのでしょうか?
学校では教えてくれない講義をしていただいてありがとうございます。
> 阿南陸相はどうしてそんなに決戦にこだわったのでしょうか?
> やはり、天皇陛下の地位の事を思われたからですか?
> 陸相は当時大きな権力を持っていたのでしょうか?
> 学校では教えてくれない講義をしていただいてありがとうございます。
こちらこそ有難うございます。
阿南陸相は陸軍のトップでした。ということは(内心はともかく)表向きには陸軍の強硬な主張を繰り返すしか手段がなかったのです。なお、阿南陸相の真意については後日明らかになります。
ちなみに、当時の陸相は軍部大臣現役武官制によって事実上首相よりも高い地位を誇っていました。この事実が、阿南陸相に複雑な生涯を送らせることになるのです。
何故、日本だけが謝罪し、莫大な補償金を支払わなくてはならないのでしょうか?
歴史が明らかにしてくれる『事実』に則り、日本政府は外交をすべきですよね。
まさか総理大臣だから『アイムソーリー』というギャグなら哀しい物があります。
> 何故、日本だけが謝罪し、莫大な補償金を支払わなくてはならないのでしょうか?
> 歴史が明らかにしてくれる『事実』に則り、日本政府は外交をすべきですよね。
> まさか総理大臣だから『アイムソーリー』というギャグなら哀しい物があります。
日本人同士の感覚と諸外国との丁々発止(ちょうちょうはっし)のやり取りとは全く別物です。
相手に先駆けて謝罪するという行為は、外国に対して「なめられる」ことに他なりません。
これまでに何度も痛い目にあっているというのに、いつになったら我が国の首脳は目を覚ますのでしょうか。
こんばんは
青田です。
それにしても
なぜ、日本は、「アメリカに原爆投下」の謝罪を求めるデモや「ロシアに北方領土返還」を求めるデモをしないのに
中国や韓国から、抗議デモがあると神経質になるんでしょうね。
アメリカに対してはGHQによる「洗脳」から解けていないことが大きいでしょう。日米安保条約による我が国の(それなりの)メリットがあることも大きいと思います。
ロシアはソ連時代に我が国の左翼勢力が神格化していましたから、デモなどもってのほかでしたね。ただ、昨年にロシア大統領が北方領土に上陸した際に対露感情が悪化しましたから、今後はどうなるか分かりませんが。
中国や韓国の場合は、竹島や尖閣諸島、あるいは日本海の呼称問題など現在起きている揉め事が解決していませんし、行き過ぎた韓流押し付けによる国民感情の悪化もありますから、我が国側からデモが起きるのはむしろ自然の流れかと思われます。
ひょっとしたら「中国や韓国のデモに日本が神経質になる」という質問かもしれませんが、同じように利害関係がありますから神経質というか厳しく目を光らせることになるのも当然の可能性があります。
歴史を長い目で見れば、感情の違いもおのずと見えてくるでしょうね。
こんばんは
青田です。
今日は、8月6日で、原爆を広島に投下された日ですね。
20代の時、この原爆投下について、何冊も本を読んで、『怒り』を感じたことがあります。
その理由は
ソ連よりも、早く、アメリカが日本を占領するのが原爆投下の目的という意見もありますが
そのソ連に対日参戦を促したのは、ヤルタ会談時で、
アメリカです。
さらに
よく、アメリカの大統領は、『戦争を早く、終結させるための原爆投下。』と言いますが
その当時のアメリカの将軍や科学者は、『無人島や砂漠に落とすだけでも、十分、日本にその威力を知らせられる。』と主張していたそうです
何ともやりきれない話です。