昭和16(1941)年12月8日、日本軍はアメリカ領であるハワイの真珠湾(しんじゅわん)を攻撃し、大東亜戦争(だいとうあせんそう・※注)が始まりました。これに先立って、戦争開始の閣議決定の裁可を求められた昭和天皇は、ご自身のお気持ちを封印(ふういん)され、立憲君主制に基づく明治憲法の規定どおりにお認めになりました。
戦争開始に伴(ともな)い、昭和天皇は開戦の詔書(しょうしょ、天皇の意思を表示した公文書のこと)を発表されました。漢文体で書かれた文面は、当時の東條英機(とうじょうひでき)内閣によって原案が作成されましたが、昭和天皇はその文面をご覧になった後に、あるお言葉を付け加えられました。そのお言葉を拝読した際に、私たちは陛下の本当のお考えを知ることができます。
「豈(あに)朕(ちん)ガ志(こころざし)ナラムヤ」
(現代語訳:どうしてこれが私の望むところであろうか、いや望むところではない)
※注:「大東亜戦争」は当時の我が国が決定した正式な名称です。ただし、戦後にGHQ(=連合国軍最高司令官総司令部、れんごうこくぐんさいこうしれいかんそうしれいぶ)によって「太平洋戦争」と名称変更を強制され、今日に至っています。今回の講座では、当時の雰囲気を重視する意味も込めて「大東亜戦争」と表記いたします。




いつも有難うございます。
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ぴーち こんばんは!
陛下の苦悩がよく表現されたお言葉ですね。
最初に日本が真珠湾を攻撃せざる負えなかったいうのも、何か避けて通れなかった理由があるということを以前、聞いたことがありましたが、
そこら辺の事情も是非、教えていただきたく存じます。
それでは、応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 陛下の苦悩がよく表現されたお言葉ですね。
ご自身としては戦争をさせたくない、しかし内閣の決めたことには従わなければならない…。
陛下はどれだけ苦悩なさったことでしょうか。
> 最初に日本が真珠湾を攻撃せざるを得なかったというのも、何か避けて通れなかった理由があるということを以前、聞いたことがありましたが、
> そこら辺の事情も是非、教えていただきたく存じます。
大東亜戦争に至る道のりは非常に複雑ですが、真珠湾の奇襲攻撃については、在アメリカ日本大使館員の怠慢が引き起こした「人災」であると伝えられています。
本来はアメリカに対して正式な断交通知書を手渡したうえで真珠湾を攻撃するはずでした。ところが日本大使館員が通知書をアメリカへ手渡すのが遅れてしまい、真珠湾攻撃が先になってしまったことで、奇襲攻撃とみなされてしまったのです。返す返すも残念な話ですね。
黒田裕樹さん
風早 りら 「どうしてこれが私の望むところであろうか、いや望むところではない」
昭和天皇の苦渋の程が伺える 文面で
私も お心を 思い 切ない想いで
読ませて頂きました
これらも このように 国民が知らされて
いない ことが一杯ありると思います
それを 明白にして下さることを
望んでいます
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 「どうしてこれが私の望むところであろうか、いや望むところではない」
> 昭和天皇の苦渋の程が伺える 文面で
> 私も お心を 思い 切ない想いで
> 読ませて頂きました
> これらも このように 国民が知らされて
> いない ことが一杯ありると思います
> それを 明白にして下さることを
> 望んでいます
陛下のご心中、お察しするに余りありますね。
これから大東亜戦争の時代に入っていくわけですが、この後、陛下のご苦悩はさらに深まられていくことになります。
国民の多くが知らされていない、戦時中の陛下のエピソードを次回(12日)から詳しく紹介しますのでご期待下さい。
管理人のみ閲覧できます
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mochimochi 真珠湾攻撃がどんな形で始まったかは、色々な説がありますが(その大使館の話も聞いたことがあるのですが、本当なのですか?)、攻撃しなければいけなかった原因はABCD包囲なんとかにあるのですよね。
たしか、ヘレン ミアーズの”アメリカの鏡・日本”にそう書いてあったと思います。
個人的に、全アメリカ人にこの本を読んでほしいと願っています。
この本は結構史実に基づいてますよね。。。(私はあまり詳しくないので、この本を信じているのですが。。。)
なんというか、みんな戦争の話をする時に、なぜその戦争が起こったのかあまり話さないような気がします。
原因を探れば、より良い世界を作るきっかけになると思うのに。。。
2011年は歴史の架け橋が創られたら良いなと勝手に願っています。
mochimochiさんへ
黒田裕樹 真珠湾の直接の原因は大使館の話だといわれていますが、その流れは実に複雑です。
仰るとおりABCD包囲網もその一つですし、最後通牒のハル・ノートも有名ですね。
それに、自由主義国家同士の日本とアメリカがなぜ戦わなければならなかったのか、両国が戦った結果、漁夫の利を得た国がいなかったのか―など、枚挙にいとまがありません。
人間は失敗をする動物ですが、失敗した後に反省して、二度と同じ過ちを繰り返さないようにすることが大切です。そのためには失敗の原因を研究することが何よりも重要なはずなのですが…。
「アメリカの鏡・日本」については読みたいと思っていながら、なかなか時間が取れません。
いつかじっくりと読んでみたいですね。
なおまゆ 教科書検定で天皇陛下という敬称が省略された教科書が採用されたとのニュース。
呼び方位どうでも良いという方もいらっしゃるが、何か、日本人にとって大切なものを失ってしまう気がします。
天皇陛下がこれまで成し遂げてこられたこと、国民に対する優しい思いを知れば、人情としてもそんなことはできないと思います。
天皇陛下あっての日本であることに気づかないのでしょうか?
黒田さんのブログはそのことを確信させてくれます。今後の展開が楽しみです。
なおまゆさんへ
黒田裕樹 私も昭和天皇をはじめとするこれまでの天皇陛下の方々のお話を存じているだけに、近ごろの教科書の扱い方には戸惑いと悲しみを感じます。
我が国にとって、天皇の存在がいかに大きいことか。
そして、天皇なくして我が国があり得ないという、大切なことであり恐ろしくもあること。
これらは、歴史を大きな流れでとらえれば当たり前のように理解できることのはずです。
「昭和天皇・前篇」の講座は後半に入ります。
我が国が避けて通ることのできなかった大きな悲劇に対して、真正面から立ち向かわれた昭和天皇のお姿が大きくクローズアップされていきますので、ぜひご覧になって下さい。
陛下の苦悩がよく表現されたお言葉ですね。
最初に日本が真珠湾を攻撃せざる負えなかったいうのも、何か避けて通れなかった理由があるということを以前、聞いたことがありましたが、
そこら辺の事情も是非、教えていただきたく存じます。
それでは、応援凸
ご自身としては戦争をさせたくない、しかし内閣の決めたことには従わなければならない…。
陛下はどれだけ苦悩なさったことでしょうか。
> 最初に日本が真珠湾を攻撃せざるを得なかったというのも、何か避けて通れなかった理由があるということを以前、聞いたことがありましたが、
> そこら辺の事情も是非、教えていただきたく存じます。
大東亜戦争に至る道のりは非常に複雑ですが、真珠湾の奇襲攻撃については、在アメリカ日本大使館員の怠慢が引き起こした「人災」であると伝えられています。
本来はアメリカに対して正式な断交通知書を手渡したうえで真珠湾を攻撃するはずでした。ところが日本大使館員が通知書をアメリカへ手渡すのが遅れてしまい、真珠湾攻撃が先になってしまったことで、奇襲攻撃とみなされてしまったのです。返す返すも残念な話ですね。
昭和天皇の苦渋の程が伺える 文面で
私も お心を 思い 切ない想いで
読ませて頂きました
これらも このように 国民が知らされて
いない ことが一杯ありると思います
それを 明白にして下さることを
望んでいます
> 昭和天皇の苦渋の程が伺える 文面で
> 私も お心を 思い 切ない想いで
> 読ませて頂きました
> これらも このように 国民が知らされて
> いない ことが一杯ありると思います
> それを 明白にして下さることを
> 望んでいます
陛下のご心中、お察しするに余りありますね。
これから大東亜戦争の時代に入っていくわけですが、この後、陛下のご苦悩はさらに深まられていくことになります。
国民の多くが知らされていない、戦時中の陛下のエピソードを次回(12日)から詳しく紹介しますのでご期待下さい。
たしか、ヘレン ミアーズの”アメリカの鏡・日本”にそう書いてあったと思います。
個人的に、全アメリカ人にこの本を読んでほしいと願っています。
この本は結構史実に基づいてますよね。。。(私はあまり詳しくないので、この本を信じているのですが。。。)
なんというか、みんな戦争の話をする時に、なぜその戦争が起こったのかあまり話さないような気がします。
原因を探れば、より良い世界を作るきっかけになると思うのに。。。
2011年は歴史の架け橋が創られたら良いなと勝手に願っています。
仰るとおりABCD包囲網もその一つですし、最後通牒のハル・ノートも有名ですね。
それに、自由主義国家同士の日本とアメリカがなぜ戦わなければならなかったのか、両国が戦った結果、漁夫の利を得た国がいなかったのか―など、枚挙にいとまがありません。
人間は失敗をする動物ですが、失敗した後に反省して、二度と同じ過ちを繰り返さないようにすることが大切です。そのためには失敗の原因を研究することが何よりも重要なはずなのですが…。
「アメリカの鏡・日本」については読みたいと思っていながら、なかなか時間が取れません。
いつかじっくりと読んでみたいですね。
呼び方位どうでも良いという方もいらっしゃるが、何か、日本人にとって大切なものを失ってしまう気がします。
天皇陛下がこれまで成し遂げてこられたこと、国民に対する優しい思いを知れば、人情としてもそんなことはできないと思います。
天皇陛下あっての日本であることに気づかないのでしょうか?
黒田さんのブログはそのことを確信させてくれます。今後の展開が楽しみです。
我が国にとって、天皇の存在がいかに大きいことか。
そして、天皇なくして我が国があり得ないという、大切なことであり恐ろしくもあること。
これらは、歴史を大きな流れでとらえれば当たり前のように理解できることのはずです。
「昭和天皇・前篇」の講座は後半に入ります。
我が国が避けて通ることのできなかった大きな悲劇に対して、真正面から立ち向かわれた昭和天皇のお姿が大きくクローズアップされていきますので、ぜひご覧になって下さい。