この後は討幕派と佐幕派(さばくは、幕府を支持する立場のこと)とのせめぎ合いが続き、同年12月9日の王政復古の大号令(おうせいふっこのだいごうれい)から小御所会議(こごしょかいぎ)を経(へ)て、慶喜の内大臣(ないだいじん)としての地位と徳川家の領地の返上を討幕派が認めさせました。
しかし、その後の佐幕派の巻き返しで小御所会議の内容が骨抜きにされ、慶喜の実権が温存されそうになると、西郷らは最後の手段として、江戸の商家を薩摩藩という身分を隠(かく)さずに片っ端(かたっぱし)から襲(おそ)って幕府を挑発し、慶喜の名誉が回復する前に幕府と討幕派とを戦わせることに成功しました。
これら一連の流れが、翌1868年(慶応4年=明治元年)旧暦1月の鳥羽・伏見の戦い(とば・ふしみのたたかい)から始まる戊辰戦争(ぼしんせんそう)の引き金となったのです。この戦いの結果、幕府はその実権を完全に失い、薩摩藩などを中心とする明治新政府が誕生することになったのでした。
ちなみに、戊辰戦争においては朝廷から下(くだ)されたいわゆる「錦の御旗(にしきのみはた)」や、最新鋭のアームストロング砲が大いに役立ったのですが、これらのキーワードはいずれ重要な場面で再登場することになります。




いつも有難うございます。
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ぴーち こんばんは!
こうしてみると西郷さんの瞬時の判断は
見事に功を奏していったのですね。
こうした臨機応変な対応能力があったからこそ、目的が
達成されていったのですね。
最新鋭のアームストロング砲。。
恥ずかしながら、初めて伺いました^^;
応援凸
紗那 この大政奉還の辺りはうまく幕府側が立ち回ったように思えます。だからこそ、この後の展開の読みミスが残念で仕方ないのですが
西郷さん、臨機応変過ぎますね……!自分たちの身分を明かして襲撃するという一見すると奇策にしか思えないのに。。。
サクラ 錦の御旗――まるで水戸黄門の印籠ですね。
ああ、けど成敗されるのは葵の御紋という。
倒幕戦争とは、250年間の兵器の停滞を一挙打破する時期だったんですね。
その後外来銃を排して、日本は村田銃を開発するわけですが。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > こうしてみると西郷さんの瞬時の判断は
> 見事に功を奏していったのですね。
> こうした臨機応変な対応能力があったからこそ、目的が
> 達成されていったのですね。
そうですね。歴史教育上では王政復古の大号令で素直に討幕派に実権が転がり込んできた印象を受けるのですが、実際には西郷による一か八かの駆け引きがあったわけです。賭けに勝つあたりが、西郷の運の強さを感じますね。
> 最新鋭のアームストロング砲。。
> 恥ずかしながら、初めて伺いました^^;
歴史上に埋もれていることが多いですからね。
でも、これがあったからこそ戊辰戦争を勝てたのであり、また「薩長土肥」が勢ぞろいしたんですよ。
詳しくは今後の展開をお楽しみに(^^♪
紗那さんへ
黒田裕樹 > この大政奉還の辺りはうまく幕府側が立ち回ったように思えます。だからこそ、この後の展開の読みミスが残念で仕方ないのですが
> 西郷さん、臨機応変過ぎますね……!自分たちの身分を明かして襲撃するという一見すると奇策にしか思えないのに。。。
本当にそうですね。西郷の挑発にまんまと乗ってしまうあたり、幕府の戦略ミスが際立っているような気がします。もっとも、幕末から常に後手後手に回っている幕府ですが…(´・ω・`)
サクラさんへ
黒田裕樹 > 錦の御旗――まるで水戸黄門の印籠ですね。
> ああ、けど成敗されるのは葵の御紋という。
考えてみればそうですね。見事なパラドックスです(^^ゞ
> 倒幕戦争とは、250年間の兵器の停滞を一挙打破する時期だったんですね。
> その後外来銃を排して、日本は村田銃を開発するわけですが。
そうですね。この頃の西欧の火力は凄まじいものがありました。
でも、それをあっという間に自国のものにしてしまう我が国の技術力の高さは素晴らしいですね。
黒田裕樹さん
風早 りら 戊辰戦争の経緯は 今まで
かなり 複雑で わかりずらかったのですが
今回の先生の詳細な ご説明で
大分理解出来るようになりました
明日も楽しみにしています
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 戊辰戦争の経緯は 今まで
> かなり 複雑で わかりずらかったのですが
> 今回の先生の詳細な ご説明で
> 大分理解出来るようになりました
> 明日も楽しみにしています
ご理解いただけて、私もうれしいです。
次回(13日)より長州藩の話が始まりますので、こちらにもご期待下さい!
綾小路江府士麿 幕末の騒動は興味引きます。
特に秘話が好きで、表舞台に出てこない
長州藩内での親幕派と統幕派の争いで、
わずか20数人で親幕派に立ち向かって
勝利した戦いなどは、晋作の戦略の凄さが
感じられます。
綾小路江府士麿さんへ
黒田裕樹 > 幕末の騒動は興味引きます。
> 特に秘話が好きで、表舞台に出てこない
> 長州藩内での親幕派と統幕派の争いで、
> わずか20数人で親幕派に立ち向かって
> 勝利した戦いなどは、晋作の戦略の凄さが
> 感じられます。
お言葉有難うございます。
幕末には歴史に埋もれた数々の秘話がありますよね。
今回の講座は全般を扱っているので紹介しきれないのが残念ですが、いつかは紹介したいと思います。
こうしてみると西郷さんの瞬時の判断は
見事に功を奏していったのですね。
こうした臨機応変な対応能力があったからこそ、目的が
達成されていったのですね。
最新鋭のアームストロング砲。。
恥ずかしながら、初めて伺いました^^;
応援凸
西郷さん、臨機応変過ぎますね……!自分たちの身分を明かして襲撃するという一見すると奇策にしか思えないのに。。。
ああ、けど成敗されるのは葵の御紋という。
倒幕戦争とは、250年間の兵器の停滞を一挙打破する時期だったんですね。
その後外来銃を排して、日本は村田銃を開発するわけですが。
> 見事に功を奏していったのですね。
> こうした臨機応変な対応能力があったからこそ、目的が
> 達成されていったのですね。
そうですね。歴史教育上では王政復古の大号令で素直に討幕派に実権が転がり込んできた印象を受けるのですが、実際には西郷による一か八かの駆け引きがあったわけです。賭けに勝つあたりが、西郷の運の強さを感じますね。
> 最新鋭のアームストロング砲。。
> 恥ずかしながら、初めて伺いました^^;
歴史上に埋もれていることが多いですからね。
でも、これがあったからこそ戊辰戦争を勝てたのであり、また「薩長土肥」が勢ぞろいしたんですよ。
詳しくは今後の展開をお楽しみに(^^♪
> 西郷さん、臨機応変過ぎますね……!自分たちの身分を明かして襲撃するという一見すると奇策にしか思えないのに。。。
本当にそうですね。西郷の挑発にまんまと乗ってしまうあたり、幕府の戦略ミスが際立っているような気がします。もっとも、幕末から常に後手後手に回っている幕府ですが…(´・ω・`)
> ああ、けど成敗されるのは葵の御紋という。
考えてみればそうですね。見事なパラドックスです(^^ゞ
> 倒幕戦争とは、250年間の兵器の停滞を一挙打破する時期だったんですね。
> その後外来銃を排して、日本は村田銃を開発するわけですが。
そうですね。この頃の西欧の火力は凄まじいものがありました。
でも、それをあっという間に自国のものにしてしまう我が国の技術力の高さは素晴らしいですね。
かなり 複雑で わかりずらかったのですが
今回の先生の詳細な ご説明で
大分理解出来るようになりました
明日も楽しみにしています
> かなり 複雑で わかりずらかったのですが
> 今回の先生の詳細な ご説明で
> 大分理解出来るようになりました
> 明日も楽しみにしています
ご理解いただけて、私もうれしいです。
次回(13日)より長州藩の話が始まりますので、こちらにもご期待下さい!
特に秘話が好きで、表舞台に出てこない
長州藩内での親幕派と統幕派の争いで、
わずか20数人で親幕派に立ち向かって
勝利した戦いなどは、晋作の戦略の凄さが
感じられます。
> 特に秘話が好きで、表舞台に出てこない
> 長州藩内での親幕派と統幕派の争いで、
> わずか20数人で親幕派に立ち向かって
> 勝利した戦いなどは、晋作の戦略の凄さが
> 感じられます。
お言葉有難うございます。
幕末には歴史に埋もれた数々の秘話がありますよね。
今回の講座は全般を扱っているので紹介しきれないのが残念ですが、いつかは紹介したいと思います。