調所は斉興の期待に応(こた)え、江戸や大坂(おおさか、後の大阪)などの大商人からの多額の借金を250年間の無利子返済という事実上の棚上(たなあ)げとすることを強要したほか、奄美諸島(あまみしょとう)特産の黒砂糖(くろざとう)の専売を強化したり、事実上支配していた琉球(りゅうきゅう、現在の沖縄県)を通じて密貿易(みつぼうえき)を行ったりしました。
特に密貿易は大胆(だいたん)に行われ、当時の江戸幕府の貿易収支が赤字に転落したほどでした。幕府は薩摩藩の密貿易に疑いを持ちましたが、将軍の御台所が島津家出身だったために強く抗議(こうぎ)することができませんでした。こんなところにも「将軍家と縁続き」という大きな効果があったのです。
調所はやがて密貿易の責任を問われて自殺に追い込まれますが、彼の功績によって薩摩藩の財政は回復し、その財力を活用して幕末に英明な藩主が登場することになります。




いつも有難うございます。
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ぴーち こんにちは!
家臣「調所」は大胆な密貿易を展開したのですね~。ここまで大胆だと、もはや「密」とは呼べませんね(^^A
しかし、やはり出過ぎた事をすれば、身の安全の保障はない訳ですね。けれど、島津家というお家の為に懸命に心血を注いだ分、薩摩藩の財政回復したのなら、調所の魂も少しは救われたかもしれませんね。
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 家臣「調所」は大胆な密貿易を展開したのですね~。ここまで大胆だと、もはや「密」とは呼べませんね(^^A
それまで安定した黒字をたたき出していた幕府の貿易収支が一気に赤字になったんですから、ばれない方がおかしいですよね(^^ゞ
> しかし、やはり出過ぎた事をすれば、身の安全の保障はない訳ですね。けれど、島津家というお家の為に懸命に心血を注いだ分、薩摩藩の財政回復したのなら、調所の魂も少しは救われたかもしれませんね。
調所の最期は哀れではありましたが、彼の功績がやがて討幕という形で実を結ぶわけですから、いわゆる「以って瞑すべし」といったところでしょうか…。
調所
よんちゃん こんにちは。
今年読んだ本の一つに、佐藤雅美「薩摩藩 経済官僚」があります。
調所笑左衛門が主人公です。
この本を読んで、幕末の薩摩藩の勇躍の基礎は、重豪と調所にあることがわかりました。
よんちゃんさんへ
黒田裕樹 こんにちは、お言葉有難うございます。
> 今年読んだ本の一つに、佐藤雅美「薩摩藩 経済官僚」があります。
> 調所笑左衛門が主人公です。
> この本を読んで、幕末の薩摩藩の勇躍の基礎は、重豪と調所にあることがわかりました。
調所の功績は、最近になってようやく見直されてきたようですね。
ご紹介いただいた書籍につきまして、私は未読ですが機会があればぜひ拝読したいと思います。
家臣「調所」は大胆な密貿易を展開したのですね~。ここまで大胆だと、もはや「密」とは呼べませんね(^^A
しかし、やはり出過ぎた事をすれば、身の安全の保障はない訳ですね。けれど、島津家というお家の為に懸命に心血を注いだ分、薩摩藩の財政回復したのなら、調所の魂も少しは救われたかもしれませんね。
応援凸
それまで安定した黒字をたたき出していた幕府の貿易収支が一気に赤字になったんですから、ばれない方がおかしいですよね(^^ゞ
> しかし、やはり出過ぎた事をすれば、身の安全の保障はない訳ですね。けれど、島津家というお家の為に懸命に心血を注いだ分、薩摩藩の財政回復したのなら、調所の魂も少しは救われたかもしれませんね。
調所の最期は哀れではありましたが、彼の功績がやがて討幕という形で実を結ぶわけですから、いわゆる「以って瞑すべし」といったところでしょうか…。
今年読んだ本の一つに、佐藤雅美「薩摩藩 経済官僚」があります。
調所笑左衛門が主人公です。
この本を読んで、幕末の薩摩藩の勇躍の基礎は、重豪と調所にあることがわかりました。
> 今年読んだ本の一つに、佐藤雅美「薩摩藩 経済官僚」があります。
> 調所笑左衛門が主人公です。
> この本を読んで、幕末の薩摩藩の勇躍の基礎は、重豪と調所にあることがわかりました。
調所の功績は、最近になってようやく見直されてきたようですね。
ご紹介いただいた書籍につきまして、私は未読ですが機会があればぜひ拝読したいと思います。