そんな折に、信長が子の織田信孝(おだのぶたか)に四国の長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)を滅ぼすべく出陣させようとしましたが、これは光秀にとっては絶対に許されないことでした。なぜなら、信長は元親と当初は同盟を結んでいたのですが、その仲を取り持ったのが光秀自身だったからです。
しかも、光秀の家臣の義理の妹が元親に嫁(とつ)いでおり、その間に跡継(あとつ)ぎの信親(のぶちか)が生まれていました。それなのに、嗚呼(ああ)それなのに、信長は自分のこれまでの苦労を水の泡(あわ)にするだけでなく、家臣の縁者を見殺しにしようとしている―。
絶望した光秀の、心の中に秘めていた爆弾がついに炸裂(さくれつ)しました。秀吉の毛利攻めに協力すべく領地の丹波(たんば、現在の京都府中部など)を出発した光秀の軍勢は、京が近づくと突然進行方向を変えて、光秀が高らかに宣言しました。
「敵は本能寺にあり!」
わずかな手勢(てぜい)で京の本能寺(ほんのうじ)に宿泊していた信長は、突然の光秀の謀反(むほん)になすすべもなく、業火(ごうか)の中で49歳の波乱に満ちた生涯を閉じました。時に1582年旧暦6月1日の深夜でした。この大事件は「本能寺の変」と呼ばれ、我が国の歴史を大きく変えた出来事として知られています。
(※通常の更新は今回でしばらく中断して、明日[12月5日]からは第20回歴史講座の内容の更新を開始します)




いつも有難うございます。
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ぴーち こんばんは!
まあ、信長の性格上「自業自得」的な
行動ゆえの出来事だとは言え、自分が信じていた
義理の弟である浅井長政にも裏切られ、最後にも信じていた光秀にも裏切られるという非業の最期を遂げた将軍だったわけですね。
その生涯も激流のような激しさを感じますが、
最期も
信長には用意されたように過激なクライマックスでしたね(汗)
天才と呼ばれる人たちとはどうしてこうも人付き合いの方の才能が極端に低いのでしょうかね。
応援凸
黒田先生
風早 りら 「敵は本能寺にあり!」
この時のことですが
いつも 不思議に 思うのですが
信長程の 人物が 何故
わずかな手勢で 宿泊していたのでしょうか?
ぴーちさんへ
黒田裕樹 そうですね。
信じていた者に裏切られ、最後には命まで奪われるという激しい生涯でした(^^ゞ
天才と呼ばれる人は、知識や才能が高い分、人間の別の部分で恵まれないのかもしれませんね。
このあたりは結果としての「平等」が前提とされているような気もします。
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 「敵は本能寺にあり!」
> この時のことですが
> いつも 不思議に 思うのですが
> 信長程の 人物が 何故
> わずかな手勢で 宿泊していたのでしょうか?
考えられるとすれば信長の「油断」でしょう。
天下統一のためには膨大な兵力を必要としますが、信長は自己が持つ兵力のほとんどすべてをその事業のために使ってしまっていたんですよね。
普通の人間なら寝首をかかれないように自分専用の親衛隊を持つものですが、信長は自分を直接狙ってくるような存在のことを考えてもいなかったと思われます。
だからこそ光秀の裏切りを予期できなかったし、結果として光秀の謀反は成功してしまった。
でも、それはまた光秀にとっても崩壊の序章に過ぎなかったということですね。
まあ、信長の性格上「自業自得」的な
行動ゆえの出来事だとは言え、自分が信じていた
義理の弟である浅井長政にも裏切られ、最後にも信じていた光秀にも裏切られるという非業の最期を遂げた将軍だったわけですね。
その生涯も激流のような激しさを感じますが、
最期も
信長には用意されたように過激なクライマックスでしたね(汗)
天才と呼ばれる人たちとはどうしてこうも人付き合いの方の才能が極端に低いのでしょうかね。
応援凸
この時のことですが
いつも 不思議に 思うのですが
信長程の 人物が 何故
わずかな手勢で 宿泊していたのでしょうか?
信じていた者に裏切られ、最後には命まで奪われるという激しい生涯でした(^^ゞ
天才と呼ばれる人は、知識や才能が高い分、人間の別の部分で恵まれないのかもしれませんね。
このあたりは結果としての「平等」が前提とされているような気もします。
> この時のことですが
> いつも 不思議に 思うのですが
> 信長程の 人物が 何故
> わずかな手勢で 宿泊していたのでしょうか?
考えられるとすれば信長の「油断」でしょう。
天下統一のためには膨大な兵力を必要としますが、信長は自己が持つ兵力のほとんどすべてをその事業のために使ってしまっていたんですよね。
普通の人間なら寝首をかかれないように自分専用の親衛隊を持つものですが、信長は自分を直接狙ってくるような存在のことを考えてもいなかったと思われます。
だからこそ光秀の裏切りを予期できなかったし、結果として光秀の謀反は成功してしまった。
でも、それはまた光秀にとっても崩壊の序章に過ぎなかったということですね。