次期指導要領は翌3月末に告示され、小学校は令和2(2020)年度、中学校は令和3(2021)年度から全面実施されることになりました。
しかし、新たに公表された次期学習指導要領の中学社会の歴史的分野において、一般常識的に見てもどうしても首を傾(かし)げざるを得ない内容が含まれていたため、大きな論議を呼ぶことになったのです。
これまで紹介したように、6世紀末から7世紀前半にかけての政治家であり、推古天皇の皇太子でもあった聖徳太子は現代の我が国を形づくった英雄として、およそ1400年もの長きにわたり日本国民に慕(した)われ続けてきました。
ところが、新たに公表された次期学習指導要領には「『聖徳太子』は没後使われた呼称に過ぎないため、歴史学で一般的な『厩戸王(うまやどのおう)』との併記にする」と書かれていたのです。具体的には、伝記などで触れる機会が多く人物に親しむ小学校では「聖徳太子(厩戸王)」と、史実を学ぶ中学校では「厩戸王(聖徳太子)」と表記するとされていました。
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