「皇(=天皇)は海の彼方(かなた)にいながらも良く民衆を治め、国内は安楽で、深い至誠(しせい、この上なく誠実なこと)の心が見受けられる」。
朝貢外交にありがちな高圧的な文言(もんごん)が見られないばかりか、丁寧な文面で我が国を褒(ほ)める内容にもなっていますね。
この国書が意味することは非常に重要です。つまり、終始ぶれることなく対等外交を進めた聖徳太子のように、国の支配者が相手国に対して、主張すべきことは主張する態度を堂々と貫けば、たとえ世界の超大国を自負する隋であっても、まともに応じてくれることを示しているのです。
一方、隋からの激しい攻撃をはね返しながらも朝貢外交を続けた高句麗に対して、隋は「いつでもお前の首をすげかえられるが、皇帝たる自分にそのような面倒をかけるな」と一方的に突き放した内容の国書を送りつけています。悲しいかな、これも歴史の真実なんですよね。
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