こうして編み出されたのが、我が国最初の成文法であるとともに、後年の法典の編纂(へんさん)にも多大な影響を与えたとされる、604年に制定された「憲法十七条」でした。憲法十七条は文字どおり17の条文に分かれていますが、このうち最も有名なのは、第1条の「和を以って貴(たっと)しとなし」で始まる部分ですね。
これは「我が国にとっては和の尊重が何よりも大事であり、みだりに争いを起こさないようにしなければならない」という意味です。似た内容の条文が最後の第17条にもあり、こちらは「物事の判断は一人では行わず、皆で話し合って決めなさい」と説いています。
この「和」や「話し合い」を重要視する姿勢は、現代に生きる我々にもつながっていると思いませんか。
聖徳太子によって説かれた精神は、私たち日本人の本質を実に的確に捉(とら)えているのです。1400年以上も昔の政治家の発想とはとても思えませんね。
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