しかし、ソ連は1945(昭和20)年2月に、スターリンがアメリカのフランクリン=ルーズベルト大統領、イギリスのチャーチル首相と、ソ連領クリミア半島のヤルタで協議を行っていました。これを「ヤルタ会談」といいます。
ヤルタ会談において、ルーズベルト大統領は日本の領土である南樺太(みなみからふと)や千島(ちしま)列島全島、さらには満州(現在の中国東北部)など日本が有する数々の権益をソ連に与える見返りとして、中立条約を無視してソ連に対日参戦をさせることをスターリンに約束させました。
ソ連のこうした動きを全く知らずに、単に中立国だからという理由で共産主義国家に仲介を頼もうという姿勢に、当時の我が国における「政略の大きな欠如(けつじょ)」がうかがえるのではないでしょうか。ちなみにヤルタ会談における密約が、我が国とソ連との「北方領土問題」の原因の一つとなっています。
※黒田裕樹の「百万人の歴史講座」をご紹介します。詳しくは下記のバナーをご覧ください。
※「黒田裕樹の歴史道場」のご案内です。他の教師とは全く異なる、歴史全体の大きな流れを重視した「分かりやすくて楽しい歴史」をモットーに多くの方にお教えいたします。詳しくは下記のバナーをご覧ください。
※無料メルマガ「黒田裕樹の歴史講座・メルマガ編」の登録はこちらからどうぞ。多くの皆様のご購読をよろしくお願いいたします。


いつも応援いただきまして、本当に有難うございます。