いかに信仰のためとはいえ、我が国古来の領地を外国の所有に任せるという行為は自身による天下統一を目指した秀吉にとっては有り得ないことであると同時に、イエズス会やその裏に存在したイスパニアの領土的野心に嫌でも気づかされることになりました。
次に秀吉を待ち受けていたのは、キリシタン大名の領内において無数の神社や寺が焼かれていたという現実でした。これらはカトリックの由来であるキリスト教が「一神教」であり、キリスト以外の神の存在を認めなかったことによって起きた悲劇でもありましたが、秀吉の目には「我が国の伝統や文化を破壊する許せない行動」としか映りませんでした。
さらに秀吉を驚かせたのが、ポルトガルの商人が多数の日本人を奴隷(どれい)として強制連行していた事実でした。支配地の有色人種を奴隷扱いするのは白人にとって当然の行為であっても、天下統一を目指すことによって国民の生命や財産を守る義務があると自覚していた秀吉には「絶対に認められない行為」でした。
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