信長には「もう一つの顔」があることを皆さんはご存知でしょうか。20年に一度の伊勢神宮の「式年遷宮(しきねんせんぐう)」が、平成25(2013)年に厳(おごそ)かに行われたのは記憶に新しいですね。
式年遷宮は飛鳥時代の7世紀から原則として20年ごとに行われてきましたが、戦国時代を迎える頃には遷宮のための多額の費用と時間を捻出(ねんしゅつ)できなくなり、寛正(かんしょう)3(1462)年を最後に内宮(ないくう)の遷宮が120年以上も行われなくなってしまいました。
そんな危機を救ったのが、実は信長だったのです。天正10(1582)年旧暦1月、内宮・外宮(げくう)の両宮に対して信長が造営費用3000貫(現在の価値で約3億円程度)を寄進しました。しかも、当初は1000貫(現在の価値で約1億円程度)の寄進を依頼され、残りを民間からの寄付で賄(まかな)う予定と聞いた信長が「庶民に迷惑をかけてはいけない」と自腹を切ったというエピソードが遺(のこ)されています。
式年遷宮そのものは信長の死後の天正13(1585)年に実現しましたが、信長の心優しい配慮がなければ、恐らくは遷宮の歴史は途絶(とだ)えていたことでしょう。こうした信長の「隠れた功績」は、もっと知られても良いと思います。
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