一方、これだけの弁解の余地もない大失態をやらかした大使館員たちですが、彼らは「タイピングに手間取って遅れた」と言い訳して、自分たちのミスをごまかしたのみならず、その後も口を堅く閉ざして一切の責任を取ることなく戦後に出世を重ね、中には昭和天皇の側近として仕えた者までいます。
国交断絶の通告を手渡すということは、それこそ国家の命運がかかった重要な手続きです。解読が遅れそうであれば清書せずに手渡したり、最悪の場合は要旨(ようし)だけを口頭(こうとう)で伝えて文書を後回しにしたりするなど、いくらでもやり方があったはずです。
重要な局面で信じられないような大失態をおかした当時の大使館員の責任問題ですが、我が国の国益や誇りを断固として守るのであれば、このまま風化させてしまうことが果たして許されてよいものでしょうか。
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