「論語と算盤」の精神によって私心なき活動を続けたことで「日本資本主義の父」とまで称された渋沢栄一でしたが、若い頃に尊王攘夷に燃えてテロを起こそうとした男が幕府側の一橋家に仕え、やがて幕臣になると攘夷の対象であった外国へ留学し、さらには旧幕臣でありながら明治新政府の官僚となるもわずか数年で辞することになるなど、彼の半生はまさに波乱万丈の連続でした。
しかし、そんな「七転八倒の青春時代」を過ごしたことが、実業家となってからの栄一の血となり肉となったことは間違いありません。人生で何度も訪れた逆境を、栄一は「論語と算盤」の精神を実践することで何度も乗り越え、我が国の歴史にその名を残したのです。
今の我が国は、新型コロナウィルス感染症がもたらした「コロナ禍」によって、肉体的や精神的あるいは経済的などあらゆる面で様々な制約を余儀なくされています。
しかし、たとえ「ゼロコロナ」は叶わずとも、いつの日か「ウィズコロナ」によって落ち着きを取り戻す日々がやって来るでしょうし、これまでにも数々の疫病や災害を乗り越えてきた我が国ですから、必ずや復興を遂(と)げることができるでしょう。
考えてみれば、コロナ禍が厳しかった令和3(2021)年に渋沢栄一が大河ドラマで紹介され、コロナ禍が一段落し、我が国の経済が勢いを取り戻すであろう令和6(2024)年に新たな一万円札の顔となることは決して偶然ではなく、彼が唱えた「論語と算盤」の精神とともに、我が国が輝きを取り戻す象徴として、現在そして未来の日本人が語り継ぐべき偉人なのです。
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