総務あるいは会計担当係として随行した栄一は、国賓(こくひん)待遇で当時の最新鋭の技術を駆使したパビリオンが集まった万博を見学したほか、西欧の最先端の文化などを学ぶべくヨーロッパ各国にまで足を延ばしましたが、この経験が栄一をさらに成長させることにつながりました。
当時のヨーロッパの繁栄を形づくっていたのは「資本主義」を基にした強大な経済力でした。多くの人々がお金を出し合って「コンパニー」をつくり、そのコンパニーが発展することでお金を出した人々が利益を得るということを、栄一は渡航費用の一部を実際に投資したことによって肌で理解したのです。
また、身分制度が固定化した日本と違って、ヨーロッパでは商人と軍人が全く対等に接している姿や、ベルギーの国王が自国で生産される鉄鋼を自ら売り込む姿を実際に目にした栄一は、我が国における商人の地位を向上させることがいかに重要であるかということを思い知らされました。
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