栄一は「私は代理人としてきたので、今日は金額のみを聞いて帰り、正式な回答は後日連絡します」と述べて即答を避けましたが、代官は栄一に対してすぐに承知するよう、口汚い言葉で強要しました。
何とかその場を逃れた栄一でしたが、父親の判断で結局は御用金を受けることになりました。しかし、栄一は「代官の横っ面を張り倒してやりたいほど腹が立った」と後々まで家族の前で語るほど悔しい思いをしたそうです。
代官の一方的な物言いは「良い血筋にさえ生まれれば、それこそ無能や無学な者でも一定の地位に就くことができる」ということに他ならず、封建制度による厳格な身分の壁への憤りを感じたこの時の経験が、栄一のその後の人生に決定的な影響を与えるようになるのです。
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