なぜなら、抗日救国運動や人民戦線運動は救国のためとか、あるいは世界の人民と連携(れんけい)して行動するといった建前ばかりではなく、各国でナショナリズムをあおることによって、共産主義への敵対心を緩和させることが本当の目的だったからです。
中国共産党が提唱した抗日救国運動は、1935(昭和10)年から1936(昭和11)年にかけて数多くの在留日本人が殺されるなどのテロ事件を起こしましたが、その間に共産党が山西省(さんせいしょう)に侵入するなど勢力の拡大をもたらしたため、国民政府の蒋介石(しょうかいせき)は中国共産党に対する本格的な掃討作戦を開始しました。
蒋介石の動きに対し、中国共産党は陝西省(せんせいしょう)の延安(えんあん)にまで追いつめられましたが、ここで起死回生の事件を起こすことによって、共産党の勢力が回復するとともに、国民政府や我が国に対して深刻な影響を与えてしまったのです。
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