第一次世界大戦後に二度と同じような悲劇を起こさないようにという目的でヴェルサイユ体制やワシントン体制と呼ばれた新たな世界秩序が構築されましたが、1929(昭和4)年10月のアメリカ・ニューヨークのウォール街における株価の大暴落を主な原因とする世界恐慌をきっかけとしてその新秩序が崩壊の兆(きざ)しを見せ始めました。
イギリスやアメリカなどが自国の領土や植民地を活用してブロック経済に移行した一方で、自前の資源が少ないことから経済的に追い込まれた我が国は、チャイナによる度重(たびかさ)なる不法行為もあって満州事変を起こしましたが、それは結果としてワシントン体制に揺(ゆ)さぶりをかけることになりました。
経済的に追いつめられていたのは、第一次世界大戦で敗北し、すべての植民地を失ったドイツも同様でした。そんな中でナチス[=国家(国民)社会主義ドイツ労働者党]を率いて1933(昭和8)年に政権を握ったヒトラーは、ヴェルサイユ体制の打破をめざして同年に国際連盟を脱退し、1935(昭和10)年にはそれまで禁止されていた再軍備を始めました。
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