関東の御家人は自身たちが朝敵(ちょうてき、朝廷にそむく敵のこと)となったことで動揺しましたが、ここで一人の女性が「一世一代の演説」をしたことによって、逆に結束を固めることになりました。
「皆さん、心を一つにして聞きなさい。これが最後の言葉です。今は亡き頼朝殿から皆さんが受けた恩義は山よりも高く、海よりも深いはずです。今私たちは、不正な命令によって反逆者の汚名を着せられたことで、つぶされようとしています。武士の名誉を重んじるならば、断固として戦うべきです!」。
頼朝の未亡人であり、息子二人を失った後も北条氏を支え続けた「尼(あま)将軍」北条政子の名演説に、頼朝以前の武士の悲惨な待遇を思い出した御家人は、涙ながらに団結して朝廷と戦うことを決意しました。
北条政子の名演説に勇気百倍の東国武士は、北条義時の子である北条泰時(ほうじょうやすとき)を中心とする大軍で京都へ攻めのぼり、朝廷側は圧倒的な幕府の武力の前に敗退しました。なお、当時の年号からこの戦いを「承久の乱」もしくは「承久の変」といいます。
※黒田裕樹の「百万人の歴史講座」をご紹介します。詳しくは下記のバナーをご覧ください。
※「黒田裕樹の歴史講座+日本史道場+東京歴史塾」のご案内です。他の教師とは全く異なる、歴史全体の大きな流れを重視した「分かりやすくて楽しい歴史」をモットーに多くの方にお教えいたします。詳しくは下記のバナーをご覧ください。
※無料メルマガ「黒田裕樹の歴史講座・メルマガ編」の登録はこちらからどうぞ。多くの皆様のご購読をよろしくお願いいたします。


いつも応援いただきまして、本当に有難うございます。