抱き上げられた安徳天皇が「私をどこへ連れて行くのか」と問いかけられると、二位尼は涙ながらに「弥陀(みだ)の浄土へ参りましょう。波の下にも都がございます」と答えて、安徳天皇とともに海に身を投じました。
その後、平氏一門の女性や武将たちも、安徳天皇に続くかのように次々と入水(じゅすい)しました。生き残った武将も源氏に捕えられてそのほとんどが処刑され、平治の乱の勝利以来、約25年続いた平氏による政権はついにその幕を閉じたのです。
「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声、諸行無常(しょぎょうむじょう)の響きあり。娑羅双樹(さらそうじゅ)の花の色、盛者必衰(じょうしゃひっすい)の理(ことわり)をあらはす。おごれる人も久しからず、唯(ただ)春の夜の夢のごとし。たけき者も遂(つい)には滅びぬ、偏(ひとえ)に風の前の塵(ちり)に同じ」。(「平家物語」より)
哀切極まる平氏の最期には、万感胸に迫るものがありますね。
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