リットン報告書では我が国の満州の権益は認められたものの、日本軍による軍事行動は正当な自衛手段とは認められず、満州国に代わる自治的な政府を建設すべきという提案が出されました。
しかし、我が国にとってリットン調査団の主張は到底承認できるものではありませんでした。なぜなら、満州における我が国の軍事行為には日本人居留民の保護という正当な理由がありましたし、また、そのために現地の満州族による国家をつくったということは、欧米列強による植民地化に伴う簒奪(さんだつ)行為とは雲泥(うんでい)の差がありました。
加えて、満州への進出はアメリカやイギリスなどがブロック経済と化していく中で、資源を持たない我が国が生き残るための正当な手段であるとともに、広大な満州の権益以外に我が国が頼れるものがないに等しいという深刻な事情もあったのです。
※黒田裕樹の「百万人の歴史講座」をご紹介します。詳しくは下記のバナーをご覧ください。
※「黒田裕樹の歴史講座+日本史道場+東京歴史塾」のご案内です。他の教師とは全く異なる、歴史全体の大きな流れを重視した「分かりやすくて楽しい歴史」をモットーに多くの方にお教えいたします。詳しくは下記のバナーをご覧ください。
※無料メルマガ「黒田裕樹の歴史講座・メルマガ編」の登録はこちらからどうぞ。多くの皆様のご購読をよろしくお願いいたします。


いつも応援いただきまして、本当に有難うございます。