しかし、その優秀さとは裏腹に彼らの給料は決して高くなく、また預かった兵士から東北地方を中心とした欠食児童や婦女子の身売りなどの悲惨な境遇の話を聞かされたことで、多くの青年将校たちが当時の経済体制を不満に感じるとともに憎むようになりました。
彼らの怒りは富裕層である地主や資本家、あるいは財閥(ざいばつ)に向けられ、さらにはそんな体制を許しているとともに、財閥と癒着(ゆちゃく、好ましくない状態で強く結びつくこと)している(と彼らが思い込んでいた)政党政治をも敵視し始めました。
そんな彼らが国家社会主義思想に染まっていくのは、ある意味自然な流れでもありました。頭脳明晰で文武両道の青年将校たちは自分の思想に絶対の自信を持っており、そんな彼らの様々な行動によって、やがて我が国の運命が大きく暗転することになるのです。
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