やがて成人した久重は「からくり興行師」として、大坂や京都あるいは江戸などを行脚(あんぎゃ)しては次々と新作のからくり人形を人々に紹介し、その名が全国に知られるようになったのです。
久重が作ったからくり人形は多数存在しますが、なかでも有名なものとしては、人形が持つ台の上に盃(さかずき)を置くと動き出し、盃を取ると止まるという「童子盃台(どうじはいだい)」や、人形が矢立てから矢を取り、弓につがえて的を射るという高度な動作を繰り返す「弓曳童子(ゆみひきどうじ)」などがあります。
このうち、弓曳童子は4本の矢のうち1本だけをわざと射損じるという高度な演出を加えており、こうした久重の洗練されたセンスが、興行師として彼を大成功に導いたのでしょう。
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