なぜなら、幕府を頂点とするいわゆる「幕藩体制」が武力で他藩などを支配することで成り立っていたからです。島原の乱が数か月も鎮圧できなかったことは、幕府のプライドを大いに傷つけたのみならず、他の藩に「自分たちも幕府に反逆できるかもしれない」という流れを生み出しかねない深刻な事態でした。
しかも、島原の乱の中心となったのはキリシタンの勢力ですから、もしこのままキリシタンを野放しにしたことで第二・第三の「島原の乱」が起きてしまえば、それこそ幕府の威信は文字どおり地に堕(お)ちてしまいます。
だからこそ、幕府は二度と自分に逆らう勢力を誕生させないために、史実のとおりカトリックを禁教にするとともに信仰する諸国と国交を断絶し、同じキリスト教でもプロテスタントであり、我が国での布教をしないと約束したオランダや、同じアジアの国同士であるチャイナの清国(しんこく)や朝鮮など限られた国との間でしか貿易を行わないようにしたと考えられるのです。
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