幕府が成立した17世紀前半の世界では、キリスト教(=カトリック)を信仰したヨーロッパ諸国による世界各地の植民地化が進んでおり、我が国とて例外ではありませんでした。
設立初期の江戸幕府は平和的な海外貿易に積極的でした。しかし、時が流れるにつれて幕府は次第に貿易を厳しく統制するようになりましたが、その理由は主に2つありました。
理由の第1はカトリックの問題でした。幕府は始めのうちはカトリックを黙認していましたが、一神教(いっしんきょう)であるキリスト教の性質から仏教や儒教(じゅきょう)との対立が深刻化しており、キリシタンと呼ばれた信者たちが団結して幕府に反抗する可能性もありました。
しかし、何よりも問題視されたのは、カトリックによる布教が豊臣秀吉(とよとみひでよし)の時代から続いていた「我が国侵略の野望」と結びついていたことでした。また同じキリスト教でもプロテスタントを信仰していたイギリスやオランダが、自国の貿易の利益を守るためにカトリックに潜(ひそ)む領土的野心を幕府に警告していたのも大きく影響しました。
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