ここで注目すべきことは、我が国が長年貿易を行ってきたオランダとも不平等条約を結ばされたという現実でした。オランダの立場からすれば「他国が不平等な条約を結んでいるのに、自分の国だけが平等というわけにはいかない」という思いは当然ではありますが、幕府が以前にオランダ国王からの開国勧告に従っていれば、少なくともこんな事態にはならなかったはずなのです。
これらはすべて、鎖国にこだわり国際的な常識や外交知識を持たなかったことで、相手の言われるままに不平等条約を結ばされた幕府によるとてつもなく大きな失政のツケでした。ちなみに、領事裁判権が撤廃(てっぱい)されるのは明治27(1894)年、関税自主権の回復に至っては明治44(1911)年まで待たなければならなくなります。
さて、かくして開国した我が国は他国との貿易を開始したのですが、開国に向けての準備を何一つ行わなかったことで様々な問題が発生し、庶民(しょみん)の生活を大きく圧迫することになってしまいました。
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