寛政の頃には「ポッピンを吹く女」などの多くの美人画を描いた喜多川歌麿(きたがわうたまろ)や、個性的な役者絵や相撲絵を描いた東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)らが、上半身や顔を主に描いた大首絵(おおくびえ)の作品を次々と残しました。東洲斎写楽は謎の多い人物としても有名です。
その後、錦絵は寛政の改革による規制で衰えましたが、天保の頃には風景を浮世絵的に描いた絵画が流行するようになりました。葛飾北斎(かつしかほくさい)の「富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)」や、歌川広重(うたがわひろしげ)の「東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)」などが有名です。
なお、これらの浮世絵は開国後の19世紀後半に西洋で紹介されると、フランスで「ジャポニスム」と呼ばれ、ゴッホやモネ、ドガ、ルノアール、セザンヌなど西洋近代絵画の形成に大きな影響を与えました。ちなみにゴッホはオランダ人で、その他の画家はいずれもフランス人です。
また、錦絵や出版物あるいは地方興行によって歌舞伎が全国へ伝えられたことで、地方の村々では歌舞伎をまねた村芝居(むらしばい、または地芝居=じしばい)が、若者を中心に各地で行われるようになりました。
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