また、黄表紙の流れをくむ絵物語の長編は合巻(ごうかん)と呼ばれ、柳亭種彦(りゅうていたねひこ)の「偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ)」が有名となりましたが、これも天保の改革によって処罰されました。
一方、黄表紙のように挿絵を使用せず、文章を主体として歴史や伝説を題材にした物語である読本(よみほん)も人気を集めました。例えば、大坂の上田秋成(うえだあきなり)は田沼時代の頃に怪奇小説を集めた「雨月(うげつ)物語」を著しました。
この他、江戸の曲亭馬琴(きょくていばきん、別名を滝沢馬琴=たきざわばきん)が、文化文政から天保の頃に勧善懲悪(かんぜんちょうあく)や因果応報の思想が込められた長編の「南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)」を著しましたが、この作品は近代から現代においても映画やテレビドラマ、あるいは漫画やゲームの世界にまで幅広く影響を与えています。
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