このような人々から票を集めようと思えば、それこそ大規模なキャンペーンを行わなければならず、一回の選挙にかかる費用の激増をもたらしたのは、むしろ必然でもありました。
しかし、政党にそんな多額の費用を負担する余裕などあるはずもなく、当時の財閥(ざいばつ)などからの大口の献金に頼るようになるのも当然の帰結といえますが、こうなると、国民の生活よりも資金を提供している財閥の存在にどうしても政治が左右されるようになりますから、国民の目には「政治が腐敗している」ように見えることで、彼らの怒りが政党や財閥などに向けられ、やがて政党政治が崩壊していくというのも「歴史の流れ」の一つだったのです。
「政治の腐敗」に対して国民が怒り、またマスメディアが叩くのは無理もない話ではありますが、こうした問題は今から100年近くも前に普通選挙が実施されてからずっと続いているという現実も、私たち日本国民がしっかりと認識する必要があるのではないでしょうか。
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