しかし、当時は「食うか食われるか」の戦国時代であるうえに、信長は宗教勢力によって先に生命を狙(ねら)われたのみならず、弟を殺されているのです。だとすれば、信長の行為には当然ともいえる報復という一面も存在しますし、また信長には「宗教勢力を解体して国民の希望する平和な世の中を実現する」という大義名分もありました。
従って、信長の行為は単純に虐殺(ぎゃくさつ)と決めつけられるものではなく、歴史の大きな流れの中では、やむを得ない決断という見方もできるのではないでしょうか。
また、信長は自分に逆らう宗教勢力には容赦(ようしゃ)なく牙(きば)をむきましたが、宗教そのものは決して弾圧(だんあつ)していません。例えば、延暦寺の焼討ち後も天台宗の禁教令(きんきょうれい)は出していませんし、一向宗が石山本願寺を明け渡した際にも、今後の布教は自由としているのです。




いつも有難うございます。
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智里 一般的に信長は残虐行為をした!って言われてますが、それにはそれなりの理由が有ったんですね。
一概に信長を一方的に悪く言うのは間違ってますね。
自分を追い込んだ宗教団体にも、その後の布教の自由を与えたのは、流石としか言いようが有りません。
智里さんへ
黒田裕樹 > 一般的に信長は残虐行為をした!って言われてますが、それにはそれなりの理由が有ったんですね。
> 一概に信長を一方的に悪く言うのは間違ってますね。
現代ならともかく「理由なき殺人」などは通常ならあり得ませんからね。ましてや「報復」という大義名分のある信長の考えには聞く耳を持つべきです。
> 自分を追い込んだ宗教団体にも、その後の布教の自由を与えたのは、流石としか言いようが有りません。
「信仰としての宗教」と「圧力団体と化した宗教」とを明確に区別していますからね。これが政教分離の原点になったことは間違いありません。
トップの器
オバrev 信長は、現状を正確に分析して、やり方は残虐ではありますが、最も最短で効果的な方法をとったのかもしれません。
そして、ビジョンもはっきりしていたので、宗教弾圧ということはしなかったのかな。
これは明治維新に匹敵するような大きなエネルギーを伴う改革かもしれませんね。
こういう大幅な改革には、トップの強いリーダーシップ=独裁が必要であるというのが歴史的事実なでしょうか。
となると、国家のためにというビジョンのしっかりしたトップならいいけど、私利私欲をあらわにするようなト器の小さいトップだったら悲劇ですね(>_<)
オバrevさんへ
黒田裕樹 > 信長は、現状を正確に分析して、やり方は残虐ではありますが、最も最短で効果的な方法をとったのかもしれません
> そして、ビジョンもはっきりしていたので、宗教弾圧ということはしなかったのかな。
> これは明治維新に匹敵するような大きなエネルギーを伴う改革かもしれませんね。
私もそう思います。
2月の講座でも紹介しましたが、信長には後の世で「英雄」と呼ばれるための要素がそろっていたといえるでしょう。それゆえに信長は世界史級の人物であり、我が国の歴史を大きく変えたと考えております。
> こういう大幅な改革には、トップの強いリーダーシップ=独裁が必要であるというのが歴史的事実なでしょうか。
> となると、国家のためにというビジョンのしっかりしたトップならいいけど、私利私欲をあらわにするようなト器の小さいトップだったら悲劇ですね(>_<)
悲劇よりもある意味「喜劇」かもしれませんよ(他の国にとっては)。
.
HANA子 信長の宗教勢力への対応は、とかく殲滅戦、虐殺の側面ばかりがクローズアップされていますけど、では他に手段があったかって話なんですよね
宗教的熱狂に支えられた集団、いわば今で言う「カルト」に対しては、相手の言うがままの「妥協」か、徹底的な「対決」の道しかありえない訳で、信長には屈服と同義の妥協の道はありえなかった
であるから、信長の対応は対決勢力は禍根を残すことなく徹底的に叩くという戦争の大原則を信長は守ったというだけのことなんですよね
結果として信長は宗教的軍事勢力の政治への介入の根を摘み取ることが出来たと
このエピソード、歴史上の事象を現代の目線で見てはならないという原則の例の一つではないかと思うわたしです
HANA子さんへ
黒田裕樹 現実として認められないという人もいるかもしれませんが、HANA子さんのお考えには私の同意しますね。妥協するか、さもなくば殺されるか。選択肢が限られていた以上、仰るとおり禍根を断つためにも抹殺するしか手段はなかったでしょう。
現代の目で過去の歴史を見てはならない、一つの典型的な例ですね。
.初めてコメントさせていただきます
へたおば 学生ではなくなって大分経ってから
歴史というものが、楽しく思えるようになりました。
みなさんのコメントを読ませて頂くと、私みたいなノー天気なものが、コメントしていいのかしら?とも思いますが・・・軽く流して下さい。
というのも、信長は歴史上の人物で一番好きです。(ばかっぽいですね)その時代に必要とされた逸材だったんですよね!時代が違えば、極悪犯罪者になっていたかも(笑)私はとても『機』というのを大事にします。カリスマ性と力と機が揃わなければ覇業は成しえないんじゃないかしら(って偉そうに)
これからも、楽しく訪問させていただきます。
へたおばさんへ
黒田裕樹 > 学生ではなくなって大分経ってから
> 歴史というものが、楽しく思えるようになりました。
> みなさんのコメントを読ませて頂くと、私みたいなノー天気なものが、コメントしていいのかしら?とも思いますが・・・軽く流して下さい。
はじめまして!
いえいえ、何を仰います。皆様からのお言葉は大歓迎ですよ。よろしければ、今後も是非コメントされて下さいね。
> というのも、信長は歴史上の人物で一番好きです。(ばかっぽいですね)その時代に必要とされた逸材だったんですよね!時代が違えば、極悪犯罪者になっていたかも(笑)私はとても『機』というのを大事にします。カリスマ性と力と機が揃わなければ覇業は成しえないんじゃないかしら(って偉そうに)
仰るとおりと私も考えております。信長は時代が生んだ覇者であり、英雄でもあります。無論綺麗事ばかりで片付けられませんが、彼がやらなければ、結果としてもっと大勢の人々の血が流されたかもしれませんし。
> これからも、楽しく訪問させていただきます。
こちらこそよろしくお願いいたします。
.
虫@貯蓄 いつも拝見させてもらってます(*´ω`*)
虫は信長の覇王としての徹底した所は物凄く好きでした(ノ´∀`*)
今と違って報復が容易に行われる世の中なのですから、
危険な者は処分しておくのが生きる為には必要なことだと思います(*ノ∀ノ)
虫@貯蓄さんへ
黒田裕樹 > いつも拝見させてもらってます(*´ω`*)
有難うございますm(_ _)m
> 虫は信長の覇王としての徹底した所は物凄く好きでした(ノ´∀`*)
> 今と違って報復が容易に行われる世の中なのですから、
> 危険な者は処分しておくのが生きる為には必要なことだと思います(*ノ∀ノ)
仰るとおりだと私も思います。
当時の物の見方であれば、信長の手法がいちばん後に尾を引くことがなかったことでしょう。
現代とは時代が違うということを、私たちは肝に銘じなければなりません。
一概に信長を一方的に悪く言うのは間違ってますね。
自分を追い込んだ宗教団体にも、その後の布教の自由を与えたのは、流石としか言いようが有りません。
> 一概に信長を一方的に悪く言うのは間違ってますね。
現代ならともかく「理由なき殺人」などは通常ならあり得ませんからね。ましてや「報復」という大義名分のある信長の考えには聞く耳を持つべきです。
> 自分を追い込んだ宗教団体にも、その後の布教の自由を与えたのは、流石としか言いようが有りません。
「信仰としての宗教」と「圧力団体と化した宗教」とを明確に区別していますからね。これが政教分離の原点になったことは間違いありません。
そして、ビジョンもはっきりしていたので、宗教弾圧ということはしなかったのかな。
これは明治維新に匹敵するような大きなエネルギーを伴う改革かもしれませんね。
こういう大幅な改革には、トップの強いリーダーシップ=独裁が必要であるというのが歴史的事実なでしょうか。
となると、国家のためにというビジョンのしっかりしたトップならいいけど、私利私欲をあらわにするようなト器の小さいトップだったら悲劇ですね(>_<)
> そして、ビジョンもはっきりしていたので、宗教弾圧ということはしなかったのかな。
> これは明治維新に匹敵するような大きなエネルギーを伴う改革かもしれませんね。
私もそう思います。
2月の講座でも紹介しましたが、信長には後の世で「英雄」と呼ばれるための要素がそろっていたといえるでしょう。それゆえに信長は世界史級の人物であり、我が国の歴史を大きく変えたと考えております。
> こういう大幅な改革には、トップの強いリーダーシップ=独裁が必要であるというのが歴史的事実なでしょうか。
> となると、国家のためにというビジョンのしっかりしたトップならいいけど、私利私欲をあらわにするようなト器の小さいトップだったら悲劇ですね(>_<)
悲劇よりもある意味「喜劇」かもしれませんよ(他の国にとっては)。
宗教的熱狂に支えられた集団、いわば今で言う「カルト」に対しては、相手の言うがままの「妥協」か、徹底的な「対決」の道しかありえない訳で、信長には屈服と同義の妥協の道はありえなかった
であるから、信長の対応は対決勢力は禍根を残すことなく徹底的に叩くという戦争の大原則を信長は守ったというだけのことなんですよね
結果として信長は宗教的軍事勢力の政治への介入の根を摘み取ることが出来たと
このエピソード、歴史上の事象を現代の目線で見てはならないという原則の例の一つではないかと思うわたしです
現代の目で過去の歴史を見てはならない、一つの典型的な例ですね。
歴史というものが、楽しく思えるようになりました。
みなさんのコメントを読ませて頂くと、私みたいなノー天気なものが、コメントしていいのかしら?とも思いますが・・・軽く流して下さい。
というのも、信長は歴史上の人物で一番好きです。(ばかっぽいですね)その時代に必要とされた逸材だったんですよね!時代が違えば、極悪犯罪者になっていたかも(笑)私はとても『機』というのを大事にします。カリスマ性と力と機が揃わなければ覇業は成しえないんじゃないかしら(って偉そうに)
これからも、楽しく訪問させていただきます。
> 歴史というものが、楽しく思えるようになりました。
> みなさんのコメントを読ませて頂くと、私みたいなノー天気なものが、コメントしていいのかしら?とも思いますが・・・軽く流して下さい。
はじめまして!
いえいえ、何を仰います。皆様からのお言葉は大歓迎ですよ。よろしければ、今後も是非コメントされて下さいね。
> というのも、信長は歴史上の人物で一番好きです。(ばかっぽいですね)その時代に必要とされた逸材だったんですよね!時代が違えば、極悪犯罪者になっていたかも(笑)私はとても『機』というのを大事にします。カリスマ性と力と機が揃わなければ覇業は成しえないんじゃないかしら(って偉そうに)
仰るとおりと私も考えております。信長は時代が生んだ覇者であり、英雄でもあります。無論綺麗事ばかりで片付けられませんが、彼がやらなければ、結果としてもっと大勢の人々の血が流されたかもしれませんし。
> これからも、楽しく訪問させていただきます。
こちらこそよろしくお願いいたします。
虫は信長の覇王としての徹底した所は物凄く好きでした(ノ´∀`*)
今と違って報復が容易に行われる世の中なのですから、
危険な者は処分しておくのが生きる為には必要なことだと思います(*ノ∀ノ)
有難うございますm(_ _)m
> 虫は信長の覇王としての徹底した所は物凄く好きでした(ノ´∀`*)
> 今と違って報復が容易に行われる世の中なのですから、
> 危険な者は処分しておくのが生きる為には必要なことだと思います(*ノ∀ノ)
仰るとおりだと私も思います。
当時の物の見方であれば、信長の手法がいちばん後に尾を引くことがなかったことでしょう。
現代とは時代が違うということを、私たちは肝に銘じなければなりません。