1536年、延暦寺側は京都にあった日蓮宗の寺院をことごとく焼き払い、日蓮宗の勢力を京都から追い出すことに成功したのですが、寺院を焼いた火の延焼(えんしょう)によって、京都全体が焦土(しょうど)と化してしまいました。その被害は応仁の乱よりも上回っていたとされるこの争乱(そうらん)は、天文法華の乱(てんぶんほっけのらん)と呼ばれています。
戦国時代にはこうした宗教勢力同士の争いが絶えなかったのですが、そんな勢力を維持する原資となっていたのが、布教地における関所の通行税や、商売を許可するための税金でした。僧兵を雇(やと)って軍事力を高めるために税金を集め、利益が上がれば他の勢力に奪(うば)われないように武力を強化し、武力を強化して資金が不足すれば税金を上げたりするという繰(く)り返しによって、宗教勢力は気がつけば政治力や資金力を持った巨大な圧力団体と化してしまっていたのです。
強大な武力を持つようになった宗教勢力には誰も逆らうことができず、また勢力同士の争いで焼け野原になるなど、いつしか宗教勢力は人々の暮らしや商業の発達に大きな障害となっていました。従って、当時の人々の多くは、大きな障害と化してしまった宗教勢力を追放して、元の過ごしやすい世の中に戻してほしいと熱望していました。
そんな中で現れたのが、戦国大名の一人であった織田信長だったのです。




いつも有難うございます。
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星月冬灯 宗教と信仰の違いが如実に表れて
いますよね、特にこの頃のお寺は。
宗教の違いdお互いを攻撃し合う
ことはまさに仏の教えに反してい
るのに、恐ろしい争いだと思います・・・。
信長は「あれは僧侶」ではないと
きっぱり言うのも解ります。
僧侶とはいえ、僧兵ですし。
平気で人を殺め、精進もしない。
武士よりもひどいと思います。
国の宝を焼いてしまったのはいただけないけれど、信長の荒療治も
必要だったと思います^^
星月冬灯さんへ
黒田裕樹 この頃になると、仏の教えを広めるよりも自己の勢力を拡大することに、文字どおり血道をあげることになりますから、完全に「本来の信仰」の道から外れていますね。
こうなってしまえば、もはや「僧侶」でないことは、信長でなくても実感したことでしょう。とはいえ、巨大な勢力と化した宗教勢力はそう簡単には倒せない。だとすると…というわけですね。
.
智里 比叡山延暦寺も、やってることは一緒なんですね。
しかも京都を焦土にしてしまうようなことをするとは・・・
なんか、どの宗教も権力欲しさで仏の道を外しまくってますね。
そして、ここから比叡山と信長との関係が始まるんですね!
何を思い、比叡山を焼き払ったのか!
う~ん、気になるわ(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)ウンウン
智里さんへ
黒田裕樹 > 比叡山延暦寺も、やってることは一緒なんですね。
> しかも京都を焦土にしてしまうようなことをするとは・・・
> なんか、どの宗教も権力欲しさで仏の道を外しまくってますね。
自分たちの欲望のためには、都を焦土と化そうが一向に構わないわけですからね。
仏の道はどこへいってしまったのか…。
> そして、ここから比叡山と信長との関係が始まるんですね!
> 何を思い、比叡山を焼き払ったのか!
> う~ん、気になるわ(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)ウンウン
ハイ、次回(5日)からいよいよ信長が登場です。
比叡山が焼かれたのにも「信長なりの理由」がちゃんと存在していますので、そのあたりもご理解いただければと思います(^^♪
.
オバrev 私は浄土真宗ですが、この頃の一向宗は結構過激ですね。
キリスト教やイスラム教などの一神教とは異なる仏教ですので、これだけ激しく戦っていたとは意外です。
全国統一のためには、信長でなくても誰かが手をつけなくてはいけなかったんでしょうね。
.
紗那 あ、あれ?信長さんの焼き打ちがそこまでひどいものとは思えなくなってきた……? 目から鱗ー(何
宗教勢力、おそるべしですね……
こんばんは
スカイラインV35 何か分かってきました。あまり僧兵が活発に戦いまくるイメージが湧かないのは、テレビ等でそのような場面を見た事がないからかもしれません。
武士はもう存在しませんが、宗教は現役ですものね(クレーム対応とか大変そうです)。
歴史講座はYouTubeで一気に見るのもいいのですが、少しずつブログで見るのも、毎日新たな発見になります。
オバrevさんへ
黒田裕樹 > 私は浄土真宗ですが、この頃の一向宗は結構過激ですね。
> キリスト教やイスラム教などの一神教とは異なる仏教ですので、これだけ激しく戦っていたとは意外です。
「死ねば極楽へ行ける」と教えられた人々が、命を捨てて戦いを挑んでくる。これほど恐ろしい敵はないといわれます。
このような厚い信仰心が、一神教にも負けない「激しさ」を生んだのかもしれません。
> 全国統一のためには、信長でなくても誰かが手をつけなくてはいけなかったんでしょうね。
仰るとおりと思います。ただ、信長のような発想の人間でなければ、あそこまで激しく、かつ見事に戦いを収めることはできなかったでしょう。明日(5日)以降に詳しく紹介します。
紗那さんへ
黒田裕樹 > あ、あれ?信長さんの焼き打ちがそこまでひどいものとは思えなくなってきた……? 目から鱗ー(何
> 宗教勢力、おそるべしですね……
後ほど紹介しますが、もし信長の行為を「言語道断」と非難するのなら、今回のような彼らの行為はどうやって評価するのでしょうか。
歴史教育にとって大事な基本の一つである「公平性」が問われるところだと思います。
スカイラインV35さんへ
黒田裕樹 > 何か分かってきました。あまり僧兵が活発に戦いまくるイメージが湧かないのは、テレビ等でそのような場面を見た事がないからかもしれません。
> 武士はもう存在しませんが、宗教は現役ですものね(クレーム対応とか大変そうです)。
確かにその一面はありますね。でも、普段から「○○の真実の姿を見せよ!」という人々もいますから、何事もありのままを見せても差し障りがないとも思いますが(^^ゞ
> 歴史講座はYouTubeで一気に見るのもいいのですが、少しずつブログで見るのも、毎日新たな発見になります。
有難うございます。皆様思い思いの方法でお楽しみいただければ幸いです(もうすぐ「もう一つの楽しみ方」をご案内できるかもしれませんが)。
いますよね、特にこの頃のお寺は。
宗教の違いdお互いを攻撃し合う
ことはまさに仏の教えに反してい
るのに、恐ろしい争いだと思います・・・。
信長は「あれは僧侶」ではないと
きっぱり言うのも解ります。
僧侶とはいえ、僧兵ですし。
平気で人を殺め、精進もしない。
武士よりもひどいと思います。
国の宝を焼いてしまったのはいただけないけれど、信長の荒療治も
必要だったと思います^^
こうなってしまえば、もはや「僧侶」でないことは、信長でなくても実感したことでしょう。とはいえ、巨大な勢力と化した宗教勢力はそう簡単には倒せない。だとすると…というわけですね。
しかも京都を焦土にしてしまうようなことをするとは・・・
なんか、どの宗教も権力欲しさで仏の道を外しまくってますね。
そして、ここから比叡山と信長との関係が始まるんですね!
何を思い、比叡山を焼き払ったのか!
う~ん、気になるわ(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)ウンウン
> しかも京都を焦土にしてしまうようなことをするとは・・・
> なんか、どの宗教も権力欲しさで仏の道を外しまくってますね。
自分たちの欲望のためには、都を焦土と化そうが一向に構わないわけですからね。
仏の道はどこへいってしまったのか…。
> そして、ここから比叡山と信長との関係が始まるんですね!
> 何を思い、比叡山を焼き払ったのか!
> う~ん、気になるわ(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)ウンウン
ハイ、次回(5日)からいよいよ信長が登場です。
比叡山が焼かれたのにも「信長なりの理由」がちゃんと存在していますので、そのあたりもご理解いただければと思います(^^♪
キリスト教やイスラム教などの一神教とは異なる仏教ですので、これだけ激しく戦っていたとは意外です。
全国統一のためには、信長でなくても誰かが手をつけなくてはいけなかったんでしょうね。
宗教勢力、おそるべしですね……
武士はもう存在しませんが、宗教は現役ですものね(クレーム対応とか大変そうです)。
歴史講座はYouTubeで一気に見るのもいいのですが、少しずつブログで見るのも、毎日新たな発見になります。
> キリスト教やイスラム教などの一神教とは異なる仏教ですので、これだけ激しく戦っていたとは意外です。
「死ねば極楽へ行ける」と教えられた人々が、命を捨てて戦いを挑んでくる。これほど恐ろしい敵はないといわれます。
このような厚い信仰心が、一神教にも負けない「激しさ」を生んだのかもしれません。
> 全国統一のためには、信長でなくても誰かが手をつけなくてはいけなかったんでしょうね。
仰るとおりと思います。ただ、信長のような発想の人間でなければ、あそこまで激しく、かつ見事に戦いを収めることはできなかったでしょう。明日(5日)以降に詳しく紹介します。
> 宗教勢力、おそるべしですね……
後ほど紹介しますが、もし信長の行為を「言語道断」と非難するのなら、今回のような彼らの行為はどうやって評価するのでしょうか。
歴史教育にとって大事な基本の一つである「公平性」が問われるところだと思います。
> 武士はもう存在しませんが、宗教は現役ですものね(クレーム対応とか大変そうです)。
確かにその一面はありますね。でも、普段から「○○の真実の姿を見せよ!」という人々もいますから、何事もありのままを見せても差し障りがないとも思いますが(^^ゞ
> 歴史講座はYouTubeで一気に見るのもいいのですが、少しずつブログで見るのも、毎日新たな発見になります。
有難うございます。皆様思い思いの方法でお楽しみいただければ幸いです(もうすぐ「もう一つの楽しみ方」をご案内できるかもしれませんが)。