三月(=二月)革命後のロシアは不安定な政治情勢が続きましたが、その中から勢力を拡大したのは、共産主義を標榜(ひょうぼう、主義・主張や立場などを公然と表すこと)するレーニンでした。マルクスに由来する「貧富の差を憎むとともに私有財産制を否定して、資本を人民で共有する」という耳に心地よい思想が、それまでの長い帝政に苦しめられてきたロシアの民衆の熱烈な支持を集めたのです。
かくしてレーニンは、1917(大正6)年11月にクーデターによって政治の実権を握ることに成功し、世界で初めての社会主義(=共産主義)政権であるソビエト政権を樹立しました。これを十一月革命、またはロシアの当時の暦に合わせて十月革命といいます。
ソビエト政権は、1922(大正11)年に「ソビエト社会主義共和国連邦」を成立させましたが、その裏でロマノフ王朝の一族をすべて処刑したばかりか、共産主義に賛同しないと見なした人民を数百万人も虐殺(ぎゃくさつ)するなど、血にまみれた恐怖政治を行い続けました。そして、広大な領土を持つ共産主義国家が突然誕生した現実は、我が国を含めた周辺諸国に甚大(じんだい)な影響を与えることになってしまうのです。
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