当時の有名な歌舞伎役者としては、江戸の市川団十郎(いちかわだんじゅうろう)が荒事(あらごと)と呼ばれた勇壮で力強い演技で人気を集め、上方では和事(わごと)と呼ばれた恋愛劇で若い色男を演じた坂田藤十郎(さかたとうじゅうろう)や女形(おやま)の芳沢(よしざわ)あやめらがいます。
美術面では、上方の有力な町人を中心に洗練された作品が生まれました。絵画では大和絵(やまとえ)の流れをくむ土佐派の土佐光起(とさみつおき)が朝廷の絵師となり、また土佐派から分かれた住吉如慶(すみよしじょけい)は住吉派を興(おこ)して、子の住吉具慶(すみよしぐけい)は幕府の御用絵師となりました。
京都の尾形光琳(おがたこうりん)は俵屋宗達の画法を取り入れて「紅白梅図屏風(こうはくばいずびょうぶ)」や「燕子花図屏風(かきつばたずびょうぶ)」などの大胆な構図できらびやかな装飾画(そうしょくが)を大成し、琳派(りんぱ)を興しました。
また江戸では菱川師宣(ひしかわもろのぶ)が美人や役者・相撲など都市の風俗を描いた浮世絵の版画を始め、大量印刷によって安価で入手できる浮世絵が庶民の人気を集めました。高額で取引される切手の一つである「見返り美人図」は菱川師宣の作品です。
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