しかし、綱吉の治世の頃までにはインフラが一段落したことで次第に減税となり、人々の暮らしに余裕が生まれ、その中から人々の多くが「遊び」を求めるようになり、ニーズに応える形で様々な文化が生まれました。これこそが、後述する「元禄文化」なのです。
また、生活の余裕はそれまでの自給自足から消費経済、さらには貨幣経済へと変化していったことで好景気をもたらし、結果として都市の人口が急増しましたが、それに見合うだけの物資がそろわず供給が追いつかなかったために、物価が上昇してインフレーションが発生していたのです。
つまり、インフレの真の原因は物資の供給不足にあり、元禄小判とは直接の関係はありませんでした。また、仮にインフレで物価が上昇しても、景気が良ければ賃金なども一緒に上がりますから、庶民のダメージは大きくなかったどころか、全体の金回りが良くなったことによって生活の余裕がさらに生まれ、元禄文化が栄えたもう一つの原因となりました。
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