この頃、新将軍が少年であることを絶好の機会であると見なし、幕府を倒して牢人を救済しようと行動を開始した男がいました。その名を由井正雪(ゆいしょうせつ、別名を由比正雪=読みは同じ)といいます。
正雪は江戸を焼き討ちし、幕府が動揺している間に江戸城を乗っ取り、同時に大坂や京都でも一揆(いっき)をおこして天下を混乱に陥(おとしい)れようとしましたが、計画が事前に幕府に発覚してしまったことで未遂に終わり、慶安4(1651)年旧暦7月に正雪は自害しました。この事件は当時の元号から慶安の変(または由井正雪の乱)と呼ばれています。
正雪の計画は失敗しましたが、あわや倒幕かという事態が現実になりそうだったということは、幕府に大きな衝撃を与えました。そして、この事件をきっかけに幕府はそれまでの武力で世の中を支配するとした武断(ぶだん)政治の方針を大きく変更するようになるのです。
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