しかし、だからといって武士が農民や町人として再出発することは至難の業(わざ)ですし、何よりもプライドが許しません。かくして、大名の改易によって発生した数十万人の牢人(ろうにん、別名を「浪人」)の多くが、職にあぶれたまま失意の日々を送っていました。
活路を見出そうとした牢人が江戸などの大都市にやってきたものの、厳しい現状がそう簡単に変わるわけがありません。食いつめた牢人たちの中には、自分たちをこんな境遇に追い込んだ幕府を深く恨んだり、苦しい生活から盗賊などに身を落とす者もいたりして、社会不安が増大していきました。
追いつめられた牢人たちの不満が頂点に達しつつあったこの頃、一人の指導者によって大きな組織が生まれようとした際にたまたま起きた出来事によって、江戸幕府が崩壊(ほうかい)の危機を迎えようとしていました。
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