我が国初の官立公共図書館となった書籍館は、明治30(1897)年には帝国図書館となり、現在の国立国会図書館のルーツとなりました。またこの他にも全国で公開図書館が次々と設立され、国民に広く利用されました。
書籍館が開かれた同じ明治5(1872)年に、湯島聖堂の大成殿(たいせいでん)で博覧会が行われたほか、翌明治6(1873)年にウィーン万国博覧会が開かれたのをきっかけとして、内務省系の博物館(現在の東京国立博物館)と文部省系の博物館(現在の国立科学博物館)が設立されました。また、その後に全国各地で博覧会が開かれたことで、地方においても博物館が建てられました。
なお、当時の帝国図書館や内務省系・文部省系の博物館は、いずれも上野公園にありましたが、これは寛永寺(かんえいじ)の境内地(けいだいち)を公園化したものであり、現在の東京の芝公園や浅草公園も、それぞれ増上寺(ぞうじょうじ)や浅草寺(せんそうじ)の境内地がその由来であるなど、我が国で広大な敷地を持つ公園の多くは、大名屋敷の庭や大寺院あるいは神社の境内地を利用したものです。
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