ところで、元の襲来という国難を乗り越えた際に二度も暴風雨が発生したことで、「我が国は神風(かみかぜ)に守られている」とする神国思想(しんこくしそう)が、この後に主流となっていきました。神国思想は、やがて我が国に対して大きな影響を与えていくことになります。
さて、あきらめきれないフビライは、我が国に対して三度目の来襲を計画しましたが、諸般(しょはん)の事情で中止となり、元軍はその後二度と我が国を攻めませんでした。一方、我が国では九州沿岸の警戒体制をゆるめず、1293年には鎮西探題(ちんぜいたんだい)を設けて、北条氏一門を派遣して九州の御家人を統括(とうかつ)するなど、元軍襲来を機会に幕府の影響力は西国にも広まりました。
また、幕府は、それまでは支配の外にあった国衙領(こくがりょう、国の領地のこと)や荘園の非御家人の武士を動員できる権利を朝廷から与えられるなど、元軍襲来は結果として幕府の支配を強化するという効果も生み出しました。




いつも有難うございます。
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スカイラインV35 元寇を機に幕府の支配権は強まったんですね。財政的には逼迫の原因にもなったりと、色々あるんですね。
それにしても、中国の万里の長城など、今でこそ無用の長物とも云われますが、日本でも元寇の際は石塁など延々20kmほど作っているんですね。程度の差こそあれ、外敵に対しては真剣そのものの対応なんでしょうね。
.今晩は
りら 今日も講座お疲れ様
私も今会社から帰った処です
神国思想ここから始まったのですね
これが戦争にわが国は負けないと言
う思想の源だったのですね
明治以来の戦争を考えると
繋がりの大きさに驚かされます
スカイラインV35さんへ
黒田裕樹 > 元寇を機に幕府の支配権は強まったんですね。財政的には逼迫の原因にもなったりと、色々あるんですね。
元寇が我が国に与えた影響は、プラス面も、そしてマイナス面でも想像以上に大きかったということだと思います。
> それにしても、中国の万里の長城など、今でこそ無用の長物とも云われますが、日本でも元寇の際は石塁など延々20kmほど作っているんですね。程度の差こそあれ、外敵に対しては真剣そのものの対応なんでしょうね。
実際に危機を体験している鎌倉幕府のほうが、現代よりもよっぽど真剣だったということだと思います。石塁も、実際に元軍の上陸を防ぐ手段の一つとして機能していたといえますからね。
りらさんへ
黒田裕樹 りらさんもお疲れ様でした。
感動の一日から一夜明けて、ご気分はいかがでしたでしょうか。
神国思想は、色んな意味で我が国に影響を与えていますね。
「勝つんだ」という姿勢自体は良いことだと思いますが、すべての戦いに勝てるはずがありませんから、時には「引く」という姿勢が認められてもいいはずです。
物事というのは本当に難しいですね。
.
佐佐木あつし 実際、自界反逆難や他国侵逼難を含む末法思想も
この頃に熟成されましたね。
様々な鎌倉仏教の祖も、まさか本来の小乗仏教には
実はそんな末法思想なんかなかった事も知らずに
成立させてしまい、
そのまま現代につながってる事を知ったらどう思うんでしょうね(笑)、
そのあたりも歴史の皮肉さを感じます。
佐佐木あつしさんへ
黒田裕樹 > 実際、自界反逆難や他国侵逼難を含む末法思想も
> この頃に熟成されましたね。
日蓮の「立正安国論」ですね。災害や元寇などの数々の国難が、鎌倉仏教が成立する一つのきっかけになったのかもしれません。
> 様々な鎌倉仏教の祖も、まさか本来の小乗仏教には
> 実はそんな末法思想なんかなかった事も知らずに
> 成立させてしまい、
> そのまま現代につながってる事を知ったらどう思うんでしょうね(笑)、
> そのあたりも歴史の皮肉さを感じます。
確かにそうですね。本来の上座部とは全く異なる大乗仏教なうえに、神仏習合や本地垂迹説などの大きな変化をとげた我が国の仏教ですから、日本という国は不思議です(笑)。
それにしても、中国の万里の長城など、今でこそ無用の長物とも云われますが、日本でも元寇の際は石塁など延々20kmほど作っているんですね。程度の差こそあれ、外敵に対しては真剣そのものの対応なんでしょうね。
私も今会社から帰った処です
神国思想ここから始まったのですね
これが戦争にわが国は負けないと言
う思想の源だったのですね
明治以来の戦争を考えると
繋がりの大きさに驚かされます
元寇が我が国に与えた影響は、プラス面も、そしてマイナス面でも想像以上に大きかったということだと思います。
> それにしても、中国の万里の長城など、今でこそ無用の長物とも云われますが、日本でも元寇の際は石塁など延々20kmほど作っているんですね。程度の差こそあれ、外敵に対しては真剣そのものの対応なんでしょうね。
実際に危機を体験している鎌倉幕府のほうが、現代よりもよっぽど真剣だったということだと思います。石塁も、実際に元軍の上陸を防ぐ手段の一つとして機能していたといえますからね。
感動の一日から一夜明けて、ご気分はいかがでしたでしょうか。
神国思想は、色んな意味で我が国に影響を与えていますね。
「勝つんだ」という姿勢自体は良いことだと思いますが、すべての戦いに勝てるはずがありませんから、時には「引く」という姿勢が認められてもいいはずです。
物事というのは本当に難しいですね。
この頃に熟成されましたね。
様々な鎌倉仏教の祖も、まさか本来の小乗仏教には
実はそんな末法思想なんかなかった事も知らずに
成立させてしまい、
そのまま現代につながってる事を知ったらどう思うんでしょうね(笑)、
そのあたりも歴史の皮肉さを感じます。
> この頃に熟成されましたね。
日蓮の「立正安国論」ですね。災害や元寇などの数々の国難が、鎌倉仏教が成立する一つのきっかけになったのかもしれません。
> 様々な鎌倉仏教の祖も、まさか本来の小乗仏教には
> 実はそんな末法思想なんかなかった事も知らずに
> 成立させてしまい、
> そのまま現代につながってる事を知ったらどう思うんでしょうね(笑)、
> そのあたりも歴史の皮肉さを感じます。
確かにそうですね。本来の上座部とは全く異なる大乗仏教なうえに、神仏習合や本地垂迹説などの大きな変化をとげた我が国の仏教ですから、日本という国は不思議です(笑)。