一方、老中の下には「大目付(おおめつけ)」が置かれ、こちらは大名を監察しました。目付は若年寄の下に置かれて旗本・御家人を監察し、大目付は老中の下に置かれて大名を監察するのが業務でした。この二つは区別が非常にややこしいので注意が必要です。
幕政における実務の処理は、老中の下に置かれた寺社奉行(じしゃぶぎょう)・江戸の町(まち)奉行・勘定(かんじょう)奉行のいわゆる「三奉行」が担当しました。
これらの幕府の役職には原則として数名の譜代大名や旗本らが就任し、1か月で交代する月番(つきばん)交代制で政務が行われました。また重要な政務事項については、評定所(ひょうじょうしょ)において役職をまたいで合議されました。
なお、地方の組織としては京都所司代(きょうとしょしだい)を置いて朝廷の統制や西国大名の監視を行い、大坂や駿府には城代(じょうだい)が置かれました。また長崎や奈良・佐渡・日光(にっこう)などの要地には遠国(おんごく)奉行が配置され、天領には関東・飛騨(ひだ、現在の岐阜県北部)・美濃などに郡代(ぐんだい)が、その他には代官(だいかん)が置かれました。
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