しかし、鉱山での肉体労働が著しく体力を消耗(しょうもう)するのみならず、副産物として発生する鉱毒にも長年悩まされ続けました。もし鉱毒がそのまま河川に流れ込めば、田畑や飲み水など環境に対する大きな被害が避けられません。
古河財閥の創始者として知られる古河市兵衛(ふるかわいちべえ)が経営していた栃木県の足尾(あしお)銅山は、明治10年代に大きな鉱脈が発見されたほか、西洋の最新技術を導入したこともあって、我が国の銅の産出の約4分の1を占めるまでに急成長しました。
しかし、銅の生産の増加は大量の鉱毒の発生を必然的にもたらし、流れ出た鉱毒が渡良瀬川(わたらせがわ)を汚染して、付近の農業や漁業に深刻な被害を与えるようになりました。いわゆる「足尾鉱毒事件」のことです。
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