好況の背景には、欧米列強の好景気がありました。松方財政によって我が国は銀本位制を確立させましたが、その銀の価格が下落したことで、列強が日本の商品を求めやすくなったことから、我が国の貿易が大幅な輸出超過となったのです。
当時の我が国の輸出の主力は紡績(ぼうせき)や製糸などの繊維(せんい)産業でしたが、輸出超過はこれらの産業に活気をもたらすとともに、物価の安定や金利の低下によって、我が国の有力企業への貸付が活発化し、またこれらの企業の株式配当が増加したため、全国で株式の取引が広く行われるようになりました。
かくして、我が国では紡績や鉄道を中心として「企業勃興(ぼっこう)」と呼ばれた会社設立の大きなブームが起こり、機械技術を積極的に利用した産業革命が本格化しました。
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