伊藤としては、韓国の独立国としてのプライドを守るために、近代的な政権が誕生するまでは外交権と軍事権のみを預かり、その後に主権を回復させる考えだったのです。
教育者であるとともに植民地政策に明るかった新渡戸稲造(にとべいなぞう)が、韓国の植民地化に関する計画を伊藤に持参した際にも、伊藤は「植民地にしない」と一蹴(いっしゅう)したうえで、韓国人による韓国の統治の必要性を、時間をかけて新渡戸に説明したというエピソードが残っています。
「韓国は韓国人によって統治されるべきである」。我が国初の内閣総理大臣であり、維新の元勲(げんくん)でもある伊藤だけにその発言は重く、伊藤が生きている間には韓国が併合されることはないだろうと考えられていました。
しかし、その伊藤が、よりによって韓国人に暗殺されてしまうという悲劇が起こってしまったのです。
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