やがて蘇我馬子(そがのうまこ)と物部守屋(もののべのもりや)との間で587年に本格的な戦闘が行われ、蘇我氏が勝利したことで我が国に仏教が定着し、その後に聖徳太子(しょうとくたいし)によって篤(あつ)く信仰されるようになりました。
奈良時代に入ると、謀殺(ぼうさつ)された長屋王(ながやおう)のタタリを鎮(しず)め、政情不安をなくすためには仏教への信仰を深めることが大切と考えられた聖武(しょうむ)天皇によって、仏教に国家を守る力があるとする鎮護国家(ちんごこっか)の思想のもとに、仏教の興隆が政策の最重要課題とされました。
そして天平(てんぴょう)15(743)年には、大仏の造立(ぞうりゅう)によって我が国の平安を築こうとする壮大な計画のもとに、大仏造立の詔(みことのり、天皇によるお言葉やその文書のこと)が出されました。
8世紀当時の最新の技術によって造られた大仏は、約10年の歳月を費やして天平勝宝(てんぴょうしょうほう)4(752)年にようやく完成し、東大寺(とうだいじ)で僧侶(そうりょ)1万人が参列した盛大な開眼供養(かいげんくよう)が行われました。
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