また、ロシアは清国が我が国から返還を受けた遼東半島の旅順(りょじゅん)・大連(だいれん)の港をも租借しましたが、これはロシアが間接的に我が国の領土を奪ったことを意味していました。
さらにロシアは、東清鉄道から大連湾までの鉄道敷設権をも獲得しましたが、これらによって、ロシアが鉄道開通後に、自国と満州や遼東半島とを自由自在に通行できるようになることから、結果的に満州や遼東半島全体がロシアの支配を受けることを意味していました。
ロシアを含む列強によるこれらの動きに対し、我が国は清国との間で、台湾の対岸に位置する福建省(ふっけんしょう)を他国に割譲あるいは租借させないように約束させたものの、列強の動きそのものを封じることはできず、満州を事実上占領したロシアの圧力に苦しむことになりました。
こうしたロシアの不気味な動きが、やがては我が国と朝鮮半島との関係にも暗い影を落とすことになってしまうのです。
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