まず元軍といっても、その大半が征服した異民族の連合軍であり、各人の戦意が乏(とぼ)しいのみならず、意志の疎通が十分に行われなかったという一面がありました。また、突貫工事で高麗に造らせた船は決して丈夫ではなく、しばしば転覆(てんぷく)の憂き目にあったほか、弘安の役の際の大暴風雨で、多くの軍船が破壊されるとともに、数えきれないほどの兵の生命を奪ったとされています。
また、大陸を縦横無尽に駆け回る陸戦と違って、元軍にとっては不慣れな海戦であったことや、我が国の風土に合わない兵士が次々と疫病(えきびょう)で倒れるという不利もありました。
さらに何よりも元軍を悩ませたのは、それまでに他国を征服した際に大いに利用してきた騎馬軍団が、元寇の際には全くといっていいほど使えなかったことでした。
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