第二項 凡(すべ)テ法律勅令(ちょくれい)其ノ他国務ニ関(かか)ル詔勅(しょうちょく)ハ国務大臣ノ副署(ふくしょ)ヲ要ス
まず第一項ですが、輔弼とは補佐して助言することを意味しており、ここでは第五条と同じく「天皇の行政権は国務大臣(=内閣)の補佐や助言が必要である」と解釈すべきです。第二項において、天皇は勅令(天皇からの命令)や詔勅(天皇のお言葉を文章化したもの)を出すことが出来ましたが、これも大臣の副署(署名のこと)が必要とされており、実際に天皇が直接命令を出しても、後に大臣が署名しなければ効果がありませんでした。
つまり、行政権の責任は内閣にあり、天皇は内閣が決めた政治の進め方に署名(=サイン)するのが主な職務でした。これも議会と同様、天皇の国事行為を定めた日本国憲法の第七条と同様の意味を持っています。
第五十七条 司法権ハ天皇ノ名ニ於(おい)テ法律ニ依(よ)リ裁判所之ヲ行フ
この条文は「天皇の名において」の解釈が問題になると思いますが、常識的に考えて、法律の知識をお持ちでなければ、いくら天皇といえども人を裁くことが出来るはずがありません。
従って、ここでの「天皇の名において」とは「天皇の権威をもって」裁判所が法に基づいて、天皇の代わりに審理するというように解釈すべきなのです。つまり、天皇は司法権もお持ちでないことが明文化されていることになります。
ここまで立法権や行政権、司法権に関する条文を検討しましたが、結果的に天皇は三権のいずれもお持ちでなく、議会や内閣、裁判所が決めたことに従われるのみということが良く分かりますね。しかし、大きな問題となる条文がまだ残っています。それは第三条です。




いつも有難うございます。
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ケンシロウ こんにちは。
明日はお江戸へ向かわれる日ですね。
天気も午後からは回復方向なので一安心ですね。
おいらは明日仕事となりました。
お互い頑張りましょう。
.
ぴーち こんばんは!
第三条の内容が気になりますね^^
明日はいよいよ東京講座ですね!
成功をお祈り致しておりますm(__)m
それでは、応援凸
ケンシロウさんへ
黒田裕樹 いつもお心遣い下さって有難うございます。
どうにか体調を崩すことなく当日を迎えられそうです。
天候もそれほど悪くなさそうですが、寒そうですね(^^ゞ
頑張ってきます!
ケンシロウさんもお身体大切に。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 第三条の内容が気になりますね^^
そうですね。他の条文も重要ですが、特に第三条が一番「勘違い」しやすい条文ですから、皆さんにご理解いただけるように私も心しないといけません。
> 明日はいよいよ東京講座ですね!
> 成功をお祈り致しておりますm(__)m
有難うございます。
頑張ってきますね(^_^)v
.意図的に曲解されてた?
オバrev 憲法の条文をしっかり読めば、確かに仰るとおりですね。
しかいこういう、基本となる解釈について、学会のような所で、問題になったりはしなかったんでしょうか。
それとも意図的にそうされてしまったんでしょうか。
何となく政治的な臭いがしますが・・・(?_?)
オバrevさんへ
黒田裕樹 > 憲法の条文をしっかり読めば、確かに仰るとおりですね。
そのとおりです。法律の専門的知識うんぬんよりも、国語力の問題として十分理解できるはずなのですが…。
> しかしこういう、基本となる解釈について、学会のような所で、問題になったりはしなかったんでしょうか。
> それとも意図的にそうされてしまったんでしょうか。
> 何となく政治的な臭いがしますが・・・(?_?)
あまり考えたくはありませんが、明治憲法の印象を悪くすることで現行の日本国憲法をよく見せるために、こういう理論がまかり通っているのかもしれません。
そもそも日本国憲法が素晴らしい憲法であれば、わざわざ明治憲法と比較するまでもないと思うのですが…。
ただ、ネタバレになりますが、明治憲法にももちろん欠点があり、それがかなり深刻な問題をもたらしたのも事実です。そのあたりは講座の最後で紹介する予定ですが、おそらくはこの欠点の悪しき印象が、明治憲法を必要以上におとしめている原因の一つかもしれません。
.
shana あれ?この記事を読んでると、なんでこんな間違った解釈をしてたのか、すごい不思議です。 僕も落ち着いて考えれば、ここまで読み解けたはずなのに……
あれですね、一度刷り込まれるとなかなか考え方って変わらないもんなんですねぇ…… このブログのおかげで歴史の認識が150度くらい転換してる気がします!
shanaさんへ
黒田裕樹 そうですね。刷り込みとか先入観といったものが頭の中に入ってしまうと、なかなか脱出できないという一つの例になるかもしれません。それだけに、教え手側の責任の重大さを改めて実感しますね。
150度ですか。あと30度を私も頑張らねばなりませんね(^^ゞ
明日はお江戸へ向かわれる日ですね。
天気も午後からは回復方向なので一安心ですね。
おいらは明日仕事となりました。
お互い頑張りましょう。
第三条の内容が気になりますね^^
明日はいよいよ東京講座ですね!
成功をお祈り致しておりますm(__)m
それでは、応援凸
どうにか体調を崩すことなく当日を迎えられそうです。
天候もそれほど悪くなさそうですが、寒そうですね(^^ゞ
頑張ってきます!
ケンシロウさんもお身体大切に。
そうですね。他の条文も重要ですが、特に第三条が一番「勘違い」しやすい条文ですから、皆さんにご理解いただけるように私も心しないといけません。
> 明日はいよいよ東京講座ですね!
> 成功をお祈り致しておりますm(__)m
有難うございます。
頑張ってきますね(^_^)v
しかいこういう、基本となる解釈について、学会のような所で、問題になったりはしなかったんでしょうか。
それとも意図的にそうされてしまったんでしょうか。
何となく政治的な臭いがしますが・・・(?_?)
そのとおりです。法律の専門的知識うんぬんよりも、国語力の問題として十分理解できるはずなのですが…。
> しかしこういう、基本となる解釈について、学会のような所で、問題になったりはしなかったんでしょうか。
> それとも意図的にそうされてしまったんでしょうか。
> 何となく政治的な臭いがしますが・・・(?_?)
あまり考えたくはありませんが、明治憲法の印象を悪くすることで現行の日本国憲法をよく見せるために、こういう理論がまかり通っているのかもしれません。
そもそも日本国憲法が素晴らしい憲法であれば、わざわざ明治憲法と比較するまでもないと思うのですが…。
ただ、ネタバレになりますが、明治憲法にももちろん欠点があり、それがかなり深刻な問題をもたらしたのも事実です。そのあたりは講座の最後で紹介する予定ですが、おそらくはこの欠点の悪しき印象が、明治憲法を必要以上におとしめている原因の一つかもしれません。
あれですね、一度刷り込まれるとなかなか考え方って変わらないもんなんですねぇ…… このブログのおかげで歴史の認識が150度くらい転換してる気がします!
150度ですか。あと30度を私も頑張らねばなりませんね(^^ゞ